第41章 終末との戦い
結論…皆ついてきた。
結界を破って再び精霊王の森に辿り着くと、やはり闇に近い状態になっていた。
時間の流れが違うのを感じる。それと同時に…1日も過ぎていないことを感知した。
すたすた
じっちゃんのもとへ足を進めると、すぐ近くに闇が現れた。
どこからともなく、すっと…
「覚悟は…決まったか?」
ケイト「…復元」ぽつり
治らない。わかってる。
それでも、やらずにはいられない(ぎりっ)
闇からの問いには答えず、私はただ…皆を治したいという想いでいっぱいだった。
「過去は捨てろ。怒りや憎しみ、情愛でどうにかなるほど理は単純ではない。
魔力も力も、私の前ではもはや全て無意味だ。
所で…見届けに来たからには、やられれば死ぬ覚悟はあるということか?」
フィン「ああ…いずれにしろ、世界ごと壊すつもりなんだろう?
ならどちらにせよ同じだ。
どうせ結果が同じなら、僕はケイトと共に死ぬことを選ぶ」
ケイト「…」ぎりっ
「どれだけ魔力を高めようとも無駄だ。諦めろ。
捨てろ」
ケイト「いやだ!」
「捨てて、高みへ辿り着け」
ケイト「精神が壊れるほどの嫌なことも、それがあったから幸せだった。
幸せだって思えたんだ!人をようやく、想えるようになったんだ!(涙)
大切な人が、やっとできたのに…
捨てろ?
できるか!!」
「その涙で、想いで、何が護れた?」
ケイト「!」はっ!
「お前のその独り善がりな想いで、護れたものがいくつあった?
お前は何も護れてなどいない」
ベート「ふざけんな!
てめえが語ってんじゃねえ!!」
アイズ「護りたいのに、助けたいのに…護れなかった。
護れなかったのは、私の方。
(ぎゅうっ(拳を握り締める))…ごめんね」
ケイト「…そんな、こと」
私から見て左側…そちらにいる皆を見る中、すぐ右に居る皆から生気が失っていくのを感じた。
正面にあたる場所にいる闇を見ると、不吉な…狂気すら感じさせる笑みを浮かべていた。