第41章 終末との戦い
6月7日(冒険者75日目)へ日付が変わった瞬間、変化が空気を震えと共に伝わってきた。
6月6日に一度ホームへ帰ってから寝、再び明日に修業をしようという話になっていた。
しかし…その変化に慌てふためきながら飛び出そうとする中、フィンに何事かと問い質された。
闇が精霊王の森に来たのを十字架を通して感知したことを説明し、その時が来たと周囲へ伝達される。
その間もなお精霊王の森へ通じる結界に弾かれ、入れなくなっていた。
0:28、ようやく強引に結界をこじ開けることに成功し
それと同時に精霊王の森へ立ち入るも…そこには、暗闇が生き物のように蠢いていた。
死屍累々と横たわる守り人達を前に…私は必死に駆け寄り、辿り着くと同時に蘇生魔法を使うが…治らなかった……
ケイト「治れ!治れ!治れ!!治れ!!治れ!!!なお
どぉんっ!!!
涙ながらの叫びも、光までもが無に帰す。
爆風を巻き起こしながら闇と共に、それが私のすぐ左横に着地…
始祖神の抱く闇から生み出された存在、終末を齎す神と化した闇が直接襲撃しに来た。
「待ちわびたぞ…
始祖神としての力、見せてみろ」
ケイト「違う。私は始祖神じゃない!!
「始祖神だよ、お前は…
紛れもなく、今世になってようやく出せる程度には強くなった。
今もこの者らにかけているそれは蘇生魔法か?…それで蘇るとでも思ったか?
神聖魔法であっても、私のものよりも弱いものがそれを捻じ伏せられるわけもないだろう?
理に働きかける力、それが上回らぬ限り蘇生はおろか魔法さえも出せぬわ!」
次の瞬間、左脇腹の過去に負った全く同じ場所に大剣を刺され、地面に座標ごと体を神の力で縫い留められる。
「魔法は既に封じてある。この場も、精霊王の森内全てだ。
今のこの状況…何か思い出さないか?」
ケイト「!!」
「今から…それと同じことをしてやる」
ケイト「やめろ!!!」
「精々足掻け」
ケイト「!!!」
ざしゅっ!!!!
次の瞬間、目の前でフィンが引き寄せられたかと思ったと同時に真っ二つに斬り裂かれた。
温かな血が、あの時(姉の死)と同じように…
私の伸ばした左手に…左頬にかかる。
ケイト「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!!!」