第40章 果てのない悪意(闇)
ケイト「……」
フィン「たとえ世界を敵に回してでも、君を護り抜いてみせる」
ケイト「!」
フィン「もし…希望所か、忌み嫌われ続けることになろうとも…何度でも戦い、返り咲いてみせるさ。
君のように…」微笑
ケイト「わ…私は、そんな風になんて//」目線逸らし
フィン「街の人達に誤解されて、勝手に決め付けられて…嫌われ続けて…
でも君は…どれほど傷付けられても、やり返すことさえなかった。
ましてや、自分から傷付くとわかる行為も人へ一切しなかった。
そして今…世界を救った英雄として、誰もが認める冒険者となった」
ケイト「…」瞠目
フィン「十分だ…」
ケイト「!」
ケイトが僕を見やった瞬間、ケイトを両腕の中に閉じ込めた。
フィン「僕は…ずっと逃げてきた。
家庭の幸せに関心を持つことから、僕自身への深い理解を求めることから…
君のように在りたいと思った。
君にとって誇れる、頼れる夫になりたいと願った。
心から想ったんだ…君を、護りたいと」
ケイト「っ…(ぽろぽろっ)
なん、で」
フィン「何でかな…^^;(頬を掻く)
君からは、どうしても逃げたくはなかった。
君を護ることからは、死んでも逃げたくない(ぎゅっ)←抱き締める力を強める
だから…たとえ何を犠牲にすることになろうとも、君を護るよ。
これから先…何があったとしても……」
ケイト「でも
フィン「できるかできないかじゃない。
理屈じゃなく…護り抜きたいんだ。
今度こそは、大切な人を救いたい」
僕の頭によぎるのは、護れなかった両親の姿。
目の前にいた。
大切な存在だと、失った後になって気付いた。
あんなのは…あんな痛みは、もうたくさんだから……