第40章 果てのない悪意(闇)
ケイト「…じゃあ私が誰かの本来負うべき傷を背負った方が
フィン「妙な邪推はやめてくれ。
言葉通りに受け取るにしても、そういう意味で言ったわけではない。
僕は…君一人が傷付くことよりも、多が傷付くことを取るよ」
ケイト「え!?;」
フィン「じゃあ逆に聞くけれど…君がもし、僕が傷付く方か多が傷付く方か
ケイト「多」
フィン「……;
まあ…嬉しいんだけれど、うん^^//;
…もう少し迷っては
ケイト「フィンの方が好き。以上」きっぱり
フィン「ぷふっ。はっはっはっはっはっ!^^//」
ケイト「?どうしたの?」
フィン「そんな真面目な顔で…ふふっ^^//」
肩を震わせながら笑っていると、キノコにあたったの?と言い出し
尚更に笑いが止まらなくなった。
フィン「だったら君も笑ってないとおかしいだろう?^^」くすくす
ケイト「あ、本当だ」
フィン「今気付いたのかい?」くっくっくっ
ケイト「むっ!)そんなに笑うことないじゃん!//」ぷいっ!
フィン「はっはっはっ!…
やっぱり……君は…変わってないよ」
ケイト「始祖神は始祖神、私は私だ。なんか文句あっか!」ぷんっ
フィン「ないよ。全然…
寧ろ…なさ過ぎて困るくらいだ」微笑&なで
ぎゅっ
ひとしきり笑ってからケイトの頭を撫でた後、肩を抱き寄せながら寄り添った。
フィン「で、その多にリヴェリア達が入っていたらどうする?」
ケイト「ど、どっちも助ける」
フィン「それが無理なら?どちらかしか無理なら?」
ケイト「む…むむむむむ」
フィン「^^(くす)
…早い話、何が言いたいかと言うと…
君だからこそ、どちらも救えるだけの力がある。
だが…それが通用しない敵が現れた場合、どちらか選ばなくてはいけない」
ケイト「……迷いのもとだから」
フィン「ああ…
でも…持ってよかったと、今になって思うよ」
ケイト「へ?」くるっ←フィンの顔を覗き込む
フィン「…家庭を持つ幸せは、その時にならないとわからないからね^^//」
今が幸せで仕方がないと語った。
すると、涙を滲ませながら
「それは…私の台詞だ。ぐすっ」と顔を逸らし、頬を染めながら…鼻をすすりながら語った。
唇を奪う中…不意に涙が零れ落ちた。
家庭を怪物に奪われた僕、人間に奪われた君――共通する想いがそうさせた。