第40章 果てのない悪意(闇)
ケイト「これは…私の魂の話だ。
でもそれは、置いておこう。
美しさがあれば、醜さもまたある。
相反するそれがあるからこそ、どう在りたいかを理解でき学べる。
必要な場であることには違いないのだから」
私欲の一切を捨てているかのようなそれに、僕は縋り付いた。
再び温もりを知れば、引き戻せる。そんな安易な想いから…
ケイト「……大丈夫だよ…フィン……
人間が必要かは、神が決めることだ。
ゆくゆくは恐竜のように絶滅する。
それだけは、どうあっても避けられない。
栄えがあれば滅びはある。滅亡する運命からは逃れられない。
ただ、それが今ではない。それだけのことだ。
だからこそ…全てを等しく、大切にしなければいけない。
想わなければいけない。
たとえ何であろうと、傷付けていい理由にはならないのだということを。
ただ…どうしても相性が悪くて、死ねという想いに駆られる自分もいる」
フィン「……それでも…捨て切れないんだろう?」
ケイト「……うん//…私は、フィンが大好きだ。皆が大好きだ^^//
面識のない輩は知らん」きっぱり
フィン「言うね」苦笑&汗
ケイト「それでいい。それが私だ」
フィン「…ああ」微笑
ケイト「ピクッ)あ。精霊王が来る」さっ←よそを向く
フィン「ケイト!」
ケイト「?」
フィン「…君がどう変わったとしても、何ものになったとしても…
僕は、必ず…君のもとへ帰る。
愛し抜くことを、愛し続けることをここに誓う。パルゥムの女神に」
ケイト「…それ言ったら生涯撤回できないのに?」
フィン「…覚悟の上だ。
僕という存在がある限り、君の傍に」
ケイト「!!(ずくん)
……卑怯だな…
そんな方法で私を縛り付ける気か?」くす
フィン「ああ…
言ったはずだ。たとえ何があろうと逃がさないと」真剣&睨視
ケイト「……私だって…同じ気持ちだよ…^^//
ありがとう//」微笑
そう、やっといつもの表情に戻った彼女を見て…僕は安堵の息を漏らした。
無機質に感じさせられた、先程までの表情とは打って変わってのそれに…やっと安心した。
と同時に、何故遠くに行ってしまうという考えに囚われたのかわかった。
それは一種の予感だ――
最も神に近しい、僕とは別種の存在だから…触れられない距離になるという……