第39章 闇を打ち払うもの
処刑…街の人達の死刑執行、それに対する思い(962~967ページ参照)か。
ケイトの口から、当時の想いを聞かされる中…何かを感じた。
ふと感じた違和感…
それが確信に変わったのは、ケイトの次の言葉を聞いた時だった。
ケイト「でも…何でかな……(くしゃ)←前髪を左手でかき上げる
最高に、いい気分だった」黒にや
リヴェリア「!!」
ケイト「いや、今でも気分がいいんだ(微笑)
ああいう被害者の傷口により塩を捻じ込んで、痛みと苦しみを激化させて笑ってられるクズが
父親の暴力と暴言を与えられる所業をやっていないこっちに当たられるそれをさも当然のように受け入れ、挙句の果てに嘘だとまで決めつけて言うクズを
もう二度と見なくて済む、同じような思いをする人が減る、あの腐った笑い声を聞くこともねえ。
それが堪らなく…嬉しくて仕方ねえ。
この世の何よりも死んで欲しい、消えて欲しい。その為なら死んでもいい。
そう心から思える部類の奴等だったから余計にだ」
まるで狂ったかのような…狂人のように笑みを浮かべるケイトに、そっと寄り添い、頭を撫でた。
後に聞いた所…その時の私の目は、慈しむかのような目になっていたそうだ。
ケイト「…でも、そいつを想う家族もいる。大事に想う友だっている。
だから、必死にブレーキをかけてた。
「そんな奴等にまで失う想いを味あわせていいものか!」
…そう、心の中で叫んで…必死に押さえ込んでた。
それらがまるで…タカが外れたみたいに、堰が切れたように喜びが止められないんだ。
「死んでくれてありがとう」とさえ心から思える。
あいつらが地獄の業火に今もなお焼かれ全身を引き裂かれる姿が見えるから、余計に笑えて笑えて仕方がねえ」黒笑み←口端を吊り上げる
リヴェリア「!!
(そんな風になるまで…思い詰めていたのか?」瞠目
ケイト「どうしたもんかな…
そう思ったことなんて、今まで無かったのにさ……
急に、そんな想いに飲み込まれていって…気付けば笑ってしまっている。
それが…堪らなく怖いんだ…(俯)
いつか…誰かを殺して笑ってそうで……
失う哀しみや痛みを、苦しみを振りまくことが当たり前になりそうで…とても怖いっ」震
ぽとっ
何かが落ちる音がして、それに目を向けるとケイトの双眸から涙が止めどなく零れ落ちていた。