第38章 お手伝い
ケイト「あ。ボードのままだった。スティックに戻れ」
ぽんっ!
そう言い放った瞬間、ボードがスティックの中へと戻った。
いや、空間魔法で収納された。
荷物を収納できる空間収納庫の機能も有しているらしい。
が、「やり過ぎです!!!」と【万能者】の猛反対を受けて自粛させられたのは言うまでもない。
フィン「うん…あれは異常に便利だからね。
鞄屋が大打撃をこうむるのは想像しなくてもわかる;」
ケイト「あ、だから怒ってたんだ;」
フィン「しかも無料で配布は…;」曇り顔&腕組
アスフィ「初回のみ金額を吊り上げましょう」
ケイト「せめて!せめて0歳から4歳はタダに!!」
アスフィ「…わかりました;はあっ;」
ケイト「だって赤ん坊から金額むしり取るのって抵抗が!;」
アスフィ「そうですね…流石に赤ん坊から取るのは;」
ヘルメス「それより!;
何で誰も助けてくれないんだい!!?;」
アスフィ「自業自得です」ふいっ
ケイト「…ごめん;否定できない;」
ヘルメス「何でだ!!?;
面白い話を耳に挟んで飛び回るのはおかしなことではないだろう!!?」
アスフィ「まずは常識を身に着けて下さい」ジロリ
後に決まった金額は
空中都市、初回入場料金
0歳から4歳、0ヴァリス
5歳から14歳、5000ヴァリス
15歳から59歳、5050ヴァリス
60歳以上、5030ヴァリス
*神も年齢に応じて求める
オラリオ、ラキア、アルテナ、いずれからでも同金額。空中都市行きの魔導列車へ乗り込む前、駅で払うものとする。
ちなみに1ヴァリス=10円。
スカイボード4950ヴァリス込みの値段なのは既に周知の事実とし、赤ん坊や4歳まではタダで提供。
燃料不要、整備不要、大気中にある魔力と蓄えられた魔力でどこまでも飛び続けられる。高品質の割に安いと専ら評されることとなる。
ケイト「…なんか申し訳ないから、使用者が弱った状態でスティックを握ると周囲の魔力を下に自然治癒力を高める機能を付けよう;」
アスフィ「それくらいなら…
変なことに発展しなければいいのですが;」曇り顔
後に、それによって病にかかった子供達の生存率が飛躍的に上がり治療としても用いるべき手法と定められることになったのだが、ここでは割愛しておく。
結果として、老若男女問わず沢山の人達が殺到することになった。