第38章 お手伝い
ティオネ「…ケイトは私達のこと…憎んでるんですか?団長」
フィン「それはないよ、少なくとも僕達はね。
それだけは断言できる。
そうでなければ、最初から僕達を傷付けまいと自らここを去っていくさ。
だろう?」
ティオネ「…そうですね」
フィン「だから普段通り接してやってくれ。
知った時にショックだったのは僕も同じさ。
だが、彼女が憎んでいるのは『他を傷付けて平気でいられる心』を持った人間だ。
それを世界ごと破壊してでもというほど憎しみが強過ぎるだけに過ぎない。
最初こそされれば嫌だろう、哀しませたくない等の強い意志で抑え込んでいた。
だが…僕達に出会うまでは、それは幻想に過ぎなかった。
出会えたからこそ、いると信じたかった存在がいたことが…今も傍にあることが何よりの救いになり
世界を滅ぼしてでもという想い、憎しみや恨み等の負の念を抑え込む後押し、何よりの助けになったはずだ。
できるなら…僕は、それまでの苦しみが報われることを心から願っている。
一個人としてね」
ラウル「俺も…そう思うっすよ」
リーネ「…夢も見れないで、死んでいくなんて…辛過ぎますよっ」涙声
アキ「リーネ」曇り顔
なでなで←アキがリーネの頭を撫でる
フィン「…まあ…だからこそ、今まで通り変わらず接して欲しい。
何かしら気負えば、罪悪感に苛まれるのは間違いないだろうからね^^;」
『はい!!』
返事が早いな…
まあ、それだけ同じように想ってくれているってことかな?
ベートに至っては「最初から言えっつうんだよ、そんなに頼りねえのか!」と悪態をつくほどだし。
フィン「頼りにしているよ。
昔と比べれば、天と地ほどに変わった。
ちゃんと伝えにくいことまで言い出せるようになったしね」
ベート「水くせえんだよ!一々変な所で気ぃ遣いやがって!」
フィン「それだけ僕達のことを大事に考えているんだよ。
ただ、気を遣う点が他と違うだけさ。
気遣いしいと言った方がいいのかな?」
リヴェリア「あれだけ吐き出せたことの方が私には驚きだったがな」
ガレス「そうじゃな。
あんな悪態を付けるとは思いもせんかったわい」
ティオナ「え?何々?どんな悪態?」ずいっ
アイズ「私も気になる」ずいっ
フィン「くす)…わかった、教えるよ」
そうして昨晩の悪態について教えた。