第38章 お手伝い
アイズ「…【神の愛娘】?」
ティオナ「えええ!!?;またチートスキル手に入れたの!!?;」
フィン「チートではないと思うよ^^;
そもそもの発現条件が異常極まりないからね」←1322ページ参照
リヴェリア「そうだな」
ベート「で、その発現条件ってのはどんなんだよ」
フィン「そうだね。簡単に言うと…
「人という存在を憎み、世界ごと滅ぼそうとする自分の中にある強靭な意志」の自覚、
その上でもなお無抵抗であり続け、「その憎しみを与えてきた人達でさえ大切に想い、痛みや哀しみを憂い、『心からその者達の幸せを願い祈る、助けようと奮闘する』等の善行を愚直に積み上げ続けたこと。
後は…事ある毎に欠かさず神と主護霊に心から感謝し、純粋な想いから祈りを捧げ続けたこと。
だったかな?」
ベート「…ふざけんな!
んなもん普通の奴にできるわけねえだろ!!」
フィン「そうだね…
だが…その憎しみに負けずに彼女は頑張った。
再三苦しめられるだけでなく辛酸をなめさせられ続けてきただろうに…
彼女は見捨てず、必死に助けようと奮闘した。
たとえ傷付けてきた者であっても、奪われる苦しみや哀しみ…痛みを与えたくはないと涙する『馬鹿』だ。
あんな輩でも共に生きてきた家族だと思っているとさえ、言い出すほどにね…
新婚旅行中にも聞いたけれど、同じ場所に暮らす家族のようなグループだという枠組みに入れていたそうだ。
哀しむ顔は見たくはない、と言っていたよ。はあっ;(瞑目&嘆息&腕組)
何故その優しさを、自分に向けられないのだろうね…
あるいは、それで誰かが傷付くことの方が怖いのかもしれないけれど」
リヴェリア「その解釈であっていると私は思うぞ」
フィン「そうか…」
ロキ「まー、うちら神から言わせれば『よく頑張ったで賞』やな!」
ガレス「そもそもあんな素直な輩はそういないぞ」
フィン「たとえ傷を与えられたとしても、彼女は感じ取ってしまうんだ。
苦しくて仕方がなくて、だから生みの母は暴言を吐いて、母の心の安定を保つ為に仕方が無かったのだと。
私が我慢しさえすれば力になれる、私でも護れるのだ、と考えたそうだ」曇り顔
ロキ「最終的には父から母が庇ったんやもんな。
ケイトの想いは、ちゃんと通じとったっちゅうわけや」くぴ
食事が終わった後、紅茶を飲んでからロキは言った。