第37章 アイズの気持ち
あるのが当たり前だった…
それこそが、『幸せ』と呼べるものだった。
でもそれは…いつ無くしてもおかしくはない。
無くしたら、二度と戻らない。
私の両親のように…ケイトの育ての家族のように…日が経ち過ぎて生き返らせなかったように…
寿命の関係上蘇らせることが出来ない人もいたように…
「別れは、どこまで行っても付いて回る」ということも身を持って教わった。
それと同時に、「だからこそ限りある『皆との時間』を大切にしたいんだ^^//」とケイトから伝えられた。
ケイトに弟子入りしてよかったと…心から思った。
大切なことを、思い出させてくれたから……(涙目)
(母親と父親に囲まれて笑って過ごした愛しい大切な時間がアイズの脳裏によぎり、涙を浮かべながら遠い昔へ思いを馳せていた)
アイズ「ケイト…」←未だ抱き締めたまま
ケイト「え?」
アイズ「私は……
(何でだろう…うまく、言葉が出ない」ぎゅっ←抱き締める力を強める
ぽとっ
ケイト「!!…(何で、泣いて?」
アイズ「そうか…恐れてるんだ。
関係性が変わることを、今あるこの関係が壊れることを…離れられることを…
でも……言わなきゃ、きっと…私の想いは伝わらない!(きっ!))
私は…ケイトがいないはずの存在だなんて、思ったことない」真剣
ケイト「!…
…でも」俯
アイズ「私は!
……ケイトに会えて…幸せだよ」微笑
ケイト「!…え?」顔を上げる
アイズ「弟子になって、色んなことを教えてもらって…
過去の傷とか…苦しんで、それでも頑張って…乗り越えて前に進もうとする姿を見て…
だから…私は……私も…ちゃんと、前に進もうって思えたの」
ケイト「……え…っと…」
アイズ「だから…
『本当だったら最初からいない存在なのに』
『居なくなればいいのに…』
あんなこと…思わないで。
居ない方がよかったなんて、嘘でも言わないでっ!」ぽろぽろ
ケイト「!!」ぎょっ!
ティオナ「それに関しては同感」二度頷
ティオネ「泣かせたわね」じと目
フィン「それも今までにないほど盛大にね」
ティオナ「やらかしたー」
ケイト「い、いやそういうんじゃ;」あわあわ
アイズ「私は…私は、ケイトがいたからっ……」
何でだろう…涙が、止まらない。
双眸から止めどなく溢れ出しては止まらない涙と共に震えていた。