第36章 *帰還まで
咳喘息がぶり返してからすっかり完治した後、1日遅れとなったが正式に精霊王への誕生日プレゼントを贈った。
互いに協力し合って生み出したもので、僕とケイトの魔力をケイトの龍人化を利用して実体化させ、それのみで編み込んだマフラーだ。
もらった瞬間に滝の如く号泣する姿を見て固まったが、お構いなしに感謝を述べられながら抱き締められた。
本人曰く、生涯大切にしていつまでもいつまでも身に付けるつもりのようだ。
それからお礼も兼ねて精霊王にラキアへ瞬間移動で飛ばされ、そこで魔導列車の大線路についても魔法大国アルテナとラキアとオラリオを繋げ、試運転も兼ねて走らせた。
正式な運営の開始は、6月初旬を予定しているとのことだ。
そもそも魔導列車という魔石を原動力としての列車自体、初めての試みで驚くばかりだった。
辿り着いた魔法大国アルテナでは…
建てられたばかりの駅についた列車から降りた後
【救世主】という二つ名が知れ渡っている為か騒がしく、ラキアとの戦いの時の噂(1171,1172,1177,1179,1180ページ参照)もあって握手を求められてばかりだった。
それから数分後、程近い場所にある店に2人で寄ってみた。
テンションを跳ね上がらせることで魔法をブーストさせて撃てるというブレスレット型の魔道具を試着させてもらった。
かちゃん←ブレスレット装着
ケイト「うおおおおおおおお!!!
フィンへの愛が全てを穿つ!!燃え尽きよと全てを吹き飛ばす!!!
ぶち壊してやるぜ!何度でもおおお!!」
ごぉっ!!!←ブレスレットを付けた手に魔力が集まる
ケイト「爆熱・フィンガアアアアアアア!!」
どっごぉんっ!!!←魔力が的へと飛んでいき、的が内から爆発する
ケイト「デストロイヤーーーーーー!!!!b(キラーン)
愛してるよフィイイイイイイイイイイン!!!><////」両拳掲げ
「ひゃっはーっ!!」と興奮冷めやらぬ様子で叫ぶケイトを尻目に、店長は言ってきた。
フィン(これは…ロキの言う所の『世紀末』、かな?;)汗←笑みが引きつっている
店主「どうです?【勇者】さんも^^」にこにこ
フィン「遠慮させてもらうよ^^;」苦笑&たじっ
冷や汗交じりに即答する以外、選択肢はなかった。