第36章 *帰還まで
ケイト「?フィン?」
フィン「…ありがとう…本当に、ありがとう^^//」ぎゅうっ
抱き締めてくる腕と温もりに右腕で触れて抱き締めた後、ケイトへ向き直って正面から抱き締めた。
心が救われた。共に居るだけで心が洗われた。
純粋で、真っ直ぐで、優しくて…そんなケイトだから惚れたのだと、思い知った。
そのこともあって…結局、18時まで両親の墓前で泣きじゃくって過ごした。
それから後は、知っての通り…霊感のことを尋ねて、両親が天に上るのを共に見送った後、再び墓前でキスをした。←1263ページ参照
そうして18時半を回った頃、ようやく僕達は精霊王の森へと瞬間移動で移動した。
精霊王の森へは瞬間移動で行けるにしろ、泊めてもらう立場でありながら…
という考えや配慮もあったわけだが、遠慮なく入れ入れと精霊王から急かされた。
そして…晩御飯という名の宴というどんちゃん騒ぎ。
どうやら精霊王の森においてはケイトのことを『娘』のように想っている動物達が非常に多かったようで、僕のことを目の仇にする輩も多くいるようだ;
酒飲み勝負だと明日の観光と墓参りに差し支える為、大食い勝負ということになって死ぬほど食べさせられた。
その最中でもなお、隣で娘自慢を散々に聞かされながら続いていき…辛うじて勝利を収めた。
死ぬかと思ったのは墓場まで持っていくつもりだ(うっぷ)←気分悪そう
ちなみにケイトも悪阻からか、あっさりとした味付けを好んで懐かしみながら食べていた。
街に住んでいた頃は自給自足と言い聞かせられていて、料理を与えられることはなかったらしい。
料理の腕前はそれで上がったのか…
風呂もあるそうで、仲良く入りに行こうとした所…
同性の動物達によって引き離されて入らされた。どうやら混浴は禁止らしい。
積もる話もあるとのことで、これはもう…うん、やむを得ない。
そうしてついに…精霊王が与えてくれたチャンスがやってきた!
二人きりという部屋の環境、そこにある家具はベッドのみということもあって…一気に、欲情が針を振り切った。