第36章 *帰還まで
フィン「お父さん…お母さん…ケイトは、僕の自慢の妻だ。
女神フィアナは…天界は拡いからいないように扱われているだけと、この世へ連れて来ることを誓って約束するほどにね^^(くす)
命の危機を何度も救われた。こんな僕を愛してくれた。
在りのままの自分で居て欲しいと望んでもくれた。
僕自身…掛け替えのない人だと想っているし、心が捉えて離さない。
お父さんがお母さんを溺愛していた理由も、今ならわかる」微笑&ちらっ←ケイトを一度見やる
ケイト「!//」
フィン「^^//」くすり
ドキッとしたかのように身を硬直させる彼女を前に、僕は笑みを浮かべてから再び墓へと向き直った。
フィン「…僕は…自分が許せなかった。
お父さんとお母さんに庇わせて、死なせて…『希望』だと気付くその時まで、僕はあなた方を嫌って唾棄していた。同胞と同じだと、決めつけてしまっていた…
僕はそんな情けない同族とは違うと証明したくて、知識を必死に身に付けた。ありとあらゆる本を読んで…それでもあなた方はそれごと愛してくれていたのに、それに目を向けなかった」
あの日…雨の中、走り続ける中で蘇る父母の想い出が再び脳裏によぎる。
ディムナ「はあっはあっはあっ」
父母『『ディムナ^^』』
愛し気な目を向け、どんな態度を受けようとも…その態度も、優しく接してくれる温かさも決して変わらなかった。
ディムナ「はあっはあっはあっ」
母『またまた村長の家に行くの?気を付けてね!』
たとえ何も言わなくとも、お母さんはいつも僕のことを気遣ってくれていた。
ディムナ「はあっはあっはあっ」
父『ディムナ!もう少し態度を柔らかくだな?』
ディムナ『俺はあなたとは違う!』ふいっ
父『困ったなあ、反抗期か?』汗
母『ふふっ^^誰でも通る道よ』微笑
後ろ頭をかいて困った表情を浮かべる父に、母は僕と父に笑いかけた。
ディムナ「うわあああああああああああああああああああああっっ!!!!!!」
泣いて泣いて、走りながらもなお泣き叫び続けた。←716ページ参照
涙が涸れるその瞬間まで、抑えようのない感情のままに…
何度転んで傷を負おうとも無視してすぐ立ち上がり、ひたすらに走り、川べりへと飛び出した。