第35章 成長
ロキが後に念の為と口止めをしに行った時
使い物にならなくなった素材を椿から貰い受けたケイトが、全て素材を下の状態へと復元させ
「オリハルコンとオブシディアンソルジャーの体石」を外殻に、「ミスリルとアダマンタイト」を内にした新たな金属、『ディア・フォロン』という新種のそれを生み出してしまった。
オブシディアンソルジャーの体石は魔法に対する耐性があるドロップアイテムで、オリハルコンは決して壊れない合金。
そしてミスリルは魔法をよく通す軽量の上等級金属、アダマンタイトはオリハルコンの次に硬い迷宮の壁にもある超硬度金属。
外殻によって魔法も物理も全て影響を無効化させながら跳ね返し、内のそれによって魔法を通しつつ外殻にある一点しかない円状のミスリルとアダマンタイトの合金から放出させ、それに伴って内を通った魔法は圧縮されることで強まるという性質を持つ金属…
その穴を剣先にし、挙句の果てに柄部分をミスリルとアダマンタイトの合金にすることで柄を通して内を通った魔法が爆発的に威力を高めながら放出される。
しかもその影響は外殻によって一切受けない。纏わせた所で一切武器はダメージがない。
防具に使用すればどうなる?魔力伝導体としても使える上に魔法伝導体としても使える。
挙句の果てには世界を崩壊させる魔法を纏わせてもなお無傷でいられるだろう程の高品質。
何度も何度も超高圧縮を繰り返した結果、それらの材料の品質は全て何兆倍にまで跳ね上がっていたらしく、それに伴ってここの発揮する力もまた同程度に跳ね上がっている。
その上に1つの金属として完全に繋がり合い、決して切り離せないものとなってしまっている。
ああ…厄介事が諸手を上げながらハイジャンプスキップして無数の地雷を手に前へ投げて僕までの道全てに敷き詰め、更にその上でタップダンスを決めながら近寄ってきた。
テロップ『どんな状況!!?;
ハイジャンプスキップって何!?;
地雷を投げて敷き詰めながら更にタップダンスしながら近付くって何!!?;』
それぐらいばれたらまずい;
魔法も効かない、物理も効かない、魔法を何兆倍まで跳ね上げる、それでも一切摩耗しない…
これ以上の厄介事があるだろうか?いや…ないと断言できる。
これは…戦争の火種にまでなり兼ねない。
例の神剣と同程度にまずいものができてしまった…;