第35章 成長
ケイト「いやあ…なんか、返信したいのにできないって夢を見てたの。
新着メッセージが来てね?
返信ボタンを押すんだけど『相手がメッセージ拒否か退会しています。』って画面が切り替わる夢で…
返信しよう返信しようって何度も押すんだけど……何度も何度も同じ画面が出てくるばかりで……;
折角メッセージをくれたんだから返事を送らないと!って、返信しないといけないのに!って、焦るばかりで…;
それがリアルというか、現実味を帯びてて…妙に、生々しかった;」
フィン「返信?というのは…」
ケイト「んっと、例えばだけどね?
自分が相手から手紙?みたいなのを送られて
それで自分が返事を送ろうとしても、相手が受け取れる環境(設定)じゃない…といった状況かな」
フィン「なるほど。返信と言ったのは通信手段だからかい?」
ケイト「頷)そうなの。
だから返事送りようがないの(しゅんっ)←肩落とす
相手側の設定が受信可能じゃないから、いくら送りたくても返信ボタンを押しても送れる環境じゃないってことで『メッセージ拒否』ってなって…
返信したくても相手側が受け取れない=(こちらからすれば)返信できない状態になっちゃってる。
で、事実上こちらからの返信が『できない』って事態に…」
フィン「それを伝える手段さえもないから慌てふためいている、という夢を見たわけか。
うーん…まあ、時間が経てば気付くとは思うけれど。
夢なんだろう?」
ケイト「うん。妙にリアル感が…;ダメだ、まだ眠い;」うとうと
舟をこぐケイトに、まだ目が覚め切っていないのかと悟った。
なので、ある質問をすることにしてみた。
フィン「王宮で眠るつもりかい?」
ケイト「はっ!)なら…フィンは王様だね。
ディムナ、フィン、どっちで呼んだらいい?
私は、ディムナがいたからフィンになった、フィンになったから私に会えた。
だからどっちも大事だって想ってるんだけど」
フィン「…////…好きに呼んでくれ///」
ヤバい、死ぬほど嬉しい////
耳まで真っ赤になる中、ケイトは再び仰向けに倒れてベッドに横になった。
ケイト「こっちがいくら受信できても送り返せなければ意味がないんだよおおお;」しくしく
フィン「…よしよし」なでなで
頭を撫でること数分、ようやく荒立った感情が落ち着いたのか再びウトウトと…