第35章 成長
実際の所、例の宴に関しては…言い知れぬ力、魔力を感じてかケイトまで巻き込まれ、17時まで宴の如く盛り上がったという感じだ。
精霊王『また魔力を使い切りおってこの馬鹿者めが!!!!;』
ごぉん!!
拳骨と共に魔力を送り込まれたのは、最早言うまでもないだろう。
予定通り、18時に予約していたホテルへチェックインし、個室に辿り着いた。
個室に入るや否や、ケイトは考え込みだした。
ケイト「……」ぶつぶつ
フィン「ん?ケイト?」
ケイト「勿体ない!!」
フィン「何が?」
急に部屋の中央まで歩いて行ったかと思えば、顎に手を当てたまま動かなくなった。
それに問いかけてみるも、返ってきたのは…
ケイト「やっぱりこの広さ、スイートルーム並みだ!
二人だけじゃ勿体ないよ。皆で泊まればいいんだ」
フィン「おーい、戻っておいでー」
広過ぎる…そして豪華過ぎる部屋に対し、そう考えを及ばせた。
まあ…確かに、どこぞの王宮レベルではあるわけなんだが……
ケイト「そうだよ、皆を呼んでここに泊まれば!」
フィン「値段は一泊2人で5万ヴァリスだけど?」
ぐさっ!!←ケイトの心に突き刺さった
ケイト「何て高いの、おここ;」ぐすん
フィン「え?」←耳を疑った
ケイト「何てお高いのここ;」
フィン「…ぶふっ」
ケイト「何で笑うの!;」
フィン「いや…君の反応がね?//」くすくす
ケイト「もぉー!;こっちはいっつも本気なのに!!」ぷりぷり&ぷいっ!!
フィン「あっはっはっ。済まない^^//」なでなで
ケイト「笑いながら言われても説得力ないよ!;」ぷんっ!
腕組みしたままそっぽを向き、真っ赤になるケイトに対し…
僕はお詫びも兼ねてベッドの上に座った後、横になってから両腕を広げて「おいで」と言った。
ケイト「わん!♪」
すかさず僕の胸元にダイブしてくる彼女に、僕は悶絶した。
フィン「はははっ。犬みたいだね^^//」なでなで&ぐわしぐわし
ケイト「好き好き好き好き////」すりすりすりすり←聞いてない
二人きりの旅路は…まだまだ続く。
この島ならではの地元料理を個室で食べ、島が所有する世界最高峰の湯治温泉を堪能し、温泉卵を共に食べ(つゆ派か塩派かで揉めた)
22時52分、共に同じベッドで就寝。
こうして…新婚旅行、2日目は終わった。