第35章 成長
フィン「……大変だったね」
ケイト「………でも、それ以上に…惜しんでくれる人が数人でも居てくれた。
それだけが唯一の救いだよ。
6月6日から22日の出来事で辛いことが多かったけど、絶対忘れない。
今後サイトを覗く気もないし、ブックマークも履歴も全部削除した。そのサイトも今後も見る気は一切ない。
でもユーザーを消したら…作品まで消えるかもって思ったら作品を消すのだけは嫌でね?だってそのサイトでは著者名なしの小説なんてなかったし。
えっとね…その小説で語られたのは、ここからすれば異世界のお話しなんだけれど…
フィンとの出来事で、女神フィアナが出てきてね?女神フィアナはこことは別の地球って世界の神界に居るんだ」
フィン「へえ…いればいいね」
ケイト「うん…だからね?私が神になった暁には、女神フィアナを神の力を使って探すよ。
そして…そっちでの私がしたように…故郷であるこの世界へ連れ帰る!」
フィン「!!」
真剣な表情で言い出すケイトに、僕は瞠目する。
それほどに衝撃的だった。
確かにそう考えれば、神々からそんな女神はいないと言った理由も頷ける。
ケイト「だからさ…決して他者にはなれないんだから…自分の在りたいように在ってね、フィン?
私は…それがどんな形になっても、大好きだから^^//
こんな私を愛してくれて、想ってくれて…本当にありがとう//」
ぽろぽろと涙を零しながら、僕の方を見つめながら微笑んだ。
「自分の在りたいように在ってね」…
その言葉はとても、深く深く胸に響いた。
英雄になりたかった。小人族を復興させたかった。
しかし…無理に他人になる必要はないと、そう言ってくれた。
彼女のその言葉の意味を噛み締めながら…白む視界の中で微笑みかける彼女に、僕は唇を奪った。
フィン「ケイト…それはこちらの台詞だ//」微笑
真っ直ぐその目を見据えながら僕は言葉を続けた。
フィン「悪夢ばかりで、辛かっただろう?
いい夢を見れるよう子守歌でも歌うよ、僕の家に伝わるものだ」なでなで
ケイト「いいの!?」がばっ!
フィン「頷)ああ^^//」
ケイト「建前でもそんなにしてくれる人見たことないよ!」
フィン「建前じゃなく本音だ(きっぱり)
霊感もあるんだからわかるだろう?
君がそれだけ大事なんだよ。ほら、横になってくれ」