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Unlimited【ダンまち】

第35章 成長





アイズ「ケイト…どいて!」

「はっ。ならこの炎をどうにかしてみろ!!」
アイズ「どいて!!」

「はっはっはっ!
俺の魔法は炎、お前程度の風じゃ強める一方なんだよ!!」
アイズ「どいてっ!!!

【目覚めよ(テンペスト)――
(目覚めて!!!!)

風(エアリエル)】!!」
ごぉっ!!!!!!!!!

大き過ぎる風が…
精神力のほとんどをつぎ込んだ風が、辺りごと炎を吹き飛ばし

誘い込まれた別のコンクリートでできた逆四角錘型の人工の貯水槽を、敵と共に水ごと全てを消し飛ばした。


アイズ「ケイト…

(お願い…消えないで!)
あなたまで、いなくならないでっ!!!」

悲痛な叫びがアイズの喉を震わせる。

しかし…走ったその先にある光景は…想い描いていた未来とは、違ったものだった。


アイズは想い描いていた。
闇に飲み込まれ、父と母が消えゆく光景を…

死んでいたことは、薄々わかってはいた。
帰ってこないことから、わかっていた。

しかし…それでも……悲願を抱くことを、やめられなかった。
他ならぬ自分(アイズ)自身が、それを放棄することを許さなかった。


そんな時…彼女の温かさに触れて、変わった。

愛に触れて、優しさに触れて、共に過ごす時間を心待ちにする自らに気付いた。



アイズ「死なないでっ!!」

その想いが胸を猛り狂わせ、焦がしていた。


しかし、風も用いて全力で駆け付け、辿り着いた矢先に目に入るのは…

主犯がピクリとも動かないケイトの首を手で掴み、片腕で高々と持ち上げている光景だった。


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