第34章 休日と仕事
馬車のトイレに逃げ込んでいたケイトは溜息を零し、備え付けられている洗面所へと辿り着いた折
一人の女性と遭遇、悲鳴を上げられる前に光速で手を洗った直後に風で乾かした後、即座に口を手で塞いだ。
ケイト「そもそも私は運は欠片もない方だよ?
第一…あんな環境で育ったんだからさあ」
「……そうですね;」
ケイト「うん。そうだね;
でもまあ…人生の幸運全てを使い切ったかもなあ。
だって…オラリオに来て、ロキ・ファミリアと出会えたことが一番の幸運だから//
運命の人にも会えたしね^^//」
「きゃああああああああああああ><//////」ぼしゅううう
ケイト「?(何で赤くなってんだろ?)
だからさ、私のそれに預かろうとしなくったって、きっといいことあるよ^^
ね?」ぽんっ
そう肩を叩かれた女性は、静かに頷いた。顔から蒸気を上げ頬を染めながら…
その数日後、その女性は文字通り『運命の人』と出会って結婚、幸せな家庭を築けたという。
そしてそれが逆に…『ケイト様あああああ』と追われることに繋がったのは、その当時のケイトには知る由も無かった。
「ケイト様のお陰です^^//」
ケイト「お願いだからこれ以上ハードル上げないでええええええ;」だだだだだだだだだだっ
「握手だけでいいんです!」
「握手だけでいいですからああああ!!」
ケイト「もう嫌だこんな生活ううううううう;」
追い掛け回される事態が起こった後の皆の反応↓
フィン「いっそのこと金を取って握手でもさせるべきだろうか?」
ケイト「フィン」じろっ
フィン「わかってるよ(肩すくめ)
言ってみただけだ」苦笑
リヴェリア「ケイトの気持ちも考えてやれ。
ただでさえ、今苦労しているというのに」溜息
ケイトの件もあって上昇したロキ・ファミリアの株は、さらにうなぎ上りに上がっていった等…わかるはずもない。
そうして…『もう嫌だ。たくさんだ!!
こんな目に遭うくらいならオラリオを出てくっ!』と耐えかねたケイトの発言に伴い
その事態は急速にその日中に収束を遂げ、ギルドによって鎮静化された。