第33章 ケイト調査票
フィン「今回の件が心身共に英雄にする為という理由に加え、始祖神の全力を解放させて人格を復活させることだとする。
なら…最終的に始祖神になるまでが計画の一つだとして…狙いは何だ?」顎に手を当てて考え込む
ロキ「待て待て!結論を急ぐなっちゅうねん!;(ばたばた)←両手を頭上で左右に振る
…なるほどなあ…確かに、その線もあるわ。
フレイヤにしてみれば万々歳やけど、わざわざこんな派手なことしでかすとは思えん。
やとすれば…あの優男(ヘルメス)か?
なら…狙いは何や?っつう話やわなあ」
真剣な表情で考え込むロキに、僕は頷いた。
「始祖神の力を解放させること」が第一歩、『始祖神となること』が最終段階だとする。
僕達の知らない所で何かが動き出している。
そう感じて止まなかった…
嫌な予感がひしひしと感じさせられた、親指の疼きと共に……
この流れでさえも…何者かに仕組まれたもののように感じた……
偶然にしては、話ができすぎている…
狙いは始祖神を呼び覚ますことだとして、一体何のメリットがある?
一体何がしたい?
欠けたピースでパズルをしているような、奇妙な感覚が僕を捕らえて離さなかった。
ぞくりっ!
その瞬間になって、何かの掌の上で弄ばれているような奇異な笑みと視線を感じた。
それと共に、その考えを抱くことさえも折り込み済みのようにも感じ、血の気が引く感覚に囚われた。
まるで…どこからか見張られているような、全ての行動を見透かされているような、そんな奇妙な感覚…それは今までになく大きく、雄大で、初めてのものだった。
まるで…解けないパズルを前に頑張るそれを見て
答えがわかっているそれが、耳元でケタケタと滑稽そうに笑っているようにも感じた。
ロキ「まあ気にしてもしゃあない。
いくら考えた所で、結局それは予測に過ぎん。
要はうちらが守ればええ話やろ?」にやり
フィン「ああ…そうだね(微笑」ふっ
ロキ「よっしゃ!一応その点に関しても伝えとくか。
混乱招いてもアカンやろうから、うちも含めて四人だけの秘密やで?」しー!
フィン「ああ、わかっているよ」微笑
いつか遠くない未来…
裏で動き、後に襲い来る『悪意』の名を…僕等は、まだ知らない……
今はまだ…誰も――