第32章 破滅の狼煙
テントの天幕を覗きに来たケイトを抱き締めていた。
というのも、食事が完成した旨を伝えに来たはずのケイトが馬鹿なことを言ったからに他ならない。
助けられないこと、それが彼女にとっては『普通』だった。
誰も彼もが、そういうものしかいないのだと思い込むにまで至っていた。
だからこそだというのもわかっている。だが…同じにされるのは心外だ。
それも、底知れない怒りを感じるほどに…
ケイト「!!」瞠目
フィン「僕は…君の言葉に救われてきた。
いや、今でも現在進行形で助けられている。
だから…馬鹿なことを言わないでくれ。
助けられないことを前提に、話を進めようとしないで欲しい。
心外だし、そういう人物だと認識されていたのかt
ケイト「そんなことないよ!!;
そうじゃなくって…あ!;言われてみれば確かに!;
でもそうじゃなくってね!;(あわあわ)
ただ…ただ、それが普通だったから…
いくら訴えかけても無下にされて、助けを求めても嘘つき呼ばわりされて…(ぎゅっ)
それが…普通だった。それが…私の、街における『日常』だったんだ……
だから…その当時の癖が、つい出ちゃって…;
そういう人…皆みたいな人達は、姉と育ての家族しかいなかったから……
生みの母親も、最後の最後で護ってはくれたけど」俯
フィン「…そうか…
思い出させてしまったね。済まない」ぽんぽんっ←肩を軽く叩きながら撫でる
ケイト「ううん(頭を振る)
私…時間が経てば、この想いも風化すると思ってた。
でも違った。悪夢で見る度、思い返す度、逆に増していく一方だった…(天を仰ぐ)
そのことに戸惑って、決めたはずなのに…また、揺らいだ。
嫌で仕方なくって…苦しくて堪らなくって…痛みが…無くならないんだ。
ってごめん!;また長くなって;」
フィン「いや…僕自身、同じ気持ちだ」
ケイト「でも…幸せというものを『また』知れたのは、フィン達ロキ・ファミリアのお陰だよ^^//
だから…感謝に堪えないのは私も同じなんだ。
だから、フィン…」
フィン「ん?」
ケイト「…私を選んでくれて…街の人達や怪物から護ってくれて…
何より、愛してくれて…本当にありがとう^^//(涙目)
大好きだよ//(微笑&涙」ちゅっ←唇を奪う
フィン「!!///」ぼんっ!
今やるのか!!///