第32章 破滅の狼煙
5月6日(冒険者43日目)
昼2時頃、遠征隊となる皆を集め、馬車と共に遠征が開始された。
ケイト「あんにゃろお!;入るなって言ってただろうがブランシェえええ!!!;」
ロキ「諦め;」どおどお
ケイトは5分ほどぶうぶうブーイングをしていたが
言った所で撤回はされない=詮無いことだと悟ってか、キビキビと準備の最終確認を仕上げていった。
そうして…ケイトは前にも言っていたように、馬車に乗っていてもらった。
難無く進んでいけたこともあり、18時に50階層へ到着。
キャンプを張って晩御飯を食べた後、60階層へ向けて進むことにした。
20時には60階層へ進出でき、その数時間後には無事に50階層のキャンプ地まで帰還できた。
その最中、どこも薄気味悪いほどモンスターは少なく、ケイトが言うにはブランシェが関わっているんだろうとのことだ。
あのブラックホールのような能力だ。無理もない。
日付が変わって、5月7日(冒険者44日目)
初の50階層でのお泊りにケイトはその日のAM0時=夜中まで大はしゃぎし、湖での水浴びでとても楽しそうに水の掛け合いをして…
発展した挙句の果てに津波を引き起こし、キャンプ地にまで水が飛んできた。無論、正座させて叱った。
こちらはレヴィス達怪人が来ないか、穢れた精霊が来ないかピリピリしていたのもある。
フィン「全く(嘆息)
ギルドもまた難儀なことを押し付けてくるものだね」
リヴェリア「闇派閥のそれが解決したとはいえ、さらに深層に行けとは」額に手を当て&溜息
フィン「おまけに例のミノタウロスを倒して来いと…」
リヴェリア「その上ブランシェの安否も確認しなくてはいかん」
ガレス「頭が痛いのお;」
『はああっ;』嘆息
僕達首脳陣は頭を抱えるばかりだった。
ちなみにラキア王国にも魔法大国アルテナにも動きはないようだ。
嵐の前の静けさでなければいいのだが…
その日は60階層のマッピングに時間を費やし、安全階層であること・隠し通路も無いこと等の確認で終わった。
しかし…問題は、次の日に起こった。