第31章 穢れた精霊
ケイト「でも…悪かったのはっ…」
フィン「君自身が、自分の責任を考え、省みるのはいい。
だが…あれが起こった理由は、街の者達が自らそれを起こしたからに他ならない。
君を責める謂れも罪もない。受けなければいけない罰もない。
たとえ君が…自分を責めなければ気が済まないとしても、だ」
ケイト「……フィン…」
フィン「…僕は…街の人達が、君へ責任も罪もなすり付け、挙句の果てに自らを無実とし、「自身だけがおかしい」という洗脳を施したことに腹が立って仕方ない。
君と触れ合う度、君という人を知っていく度、愛しさが増して仕方ない。
それと同時に…街の人達への怒りが増して、しょうがない。
「誰もが持っている『自由』を意図して千切り取り、鵜呑みにして生そのものに絶望するそれへ変え、洗脳し、それを前にして高笑いする」
街の人達の長年に渡って続けられたその態度が…赦せなくて仕方ない!!」怒号&殺気
ケイト「!!」ゾクッ!!
フィン「…だから…あの処刑方法は…君へ長年に渡ってしたことの苦しみを味合わせる目的だった。
君が人道的なのはいい。だが…人が好過ぎるんだ。
大事にしたがらず、挙句の果てには苦しみが一瞬で済むようにしようなどと…生温いにもほどがある。
認識の相違によるものだろう。
けれど…そこを、ちゃんと見て欲しい」
ケイト「……ちゃんと、向き合う…」すっ
フィン「…ああ」
姉の血を被ったという左掌を見つめながら…
ケイトは幾分か考え込んだ後、その掌で拳を握り締めながら呟いた。
その間僕は…決して、ケイトを手放さず、抱き締め続けていた。
ケイト「…私が…いなければ、起こらなかったことってわけじゃ?」
ティオナ「そんなわけないじゃん!!
勝手過ぎるよその言い分!!
街の人達が計画してやったことでしょ!?何でケイト一人のせいになってるの!!?」
ティオネ「そうよ。ふざけてんじゃないわよ…
何で他人が自分で起こした行動の責任を!
ケイトへ擦り付けて悪人に仕立て上げてんのよ!!?」涙目&憤怒の表情
アイズ「…ケイトは…怒るべきだったんだと思う。
ケイトが、悪いわけじゃない…いなければ、絶対に死なないなんていうことはない。
それに…
ケイトがいてくれたから、私は今…とても幸せ//」微笑&だきっ←後ろから抱き着く
ケイト「!!」