第31章 穢れた精霊
予兆はあった…
自らを殺そうとするそれも……
哀しみに押し潰され、過去の悪夢を見、自己完結し、死を選ぼうとしたことも…
あの時は、僕が引き戻したわけだけれど←823~832ページ参照
何で突き放そうとしたのか…
何故…助けないでくれと僕達に望むのか――今では、痛いほどによくわかる。
だから……
フィン「僕が…隣にいる」
ケイト「!!」
フィン「だから…もう、泣かないでくれ。
君の痛みは、十二分に伝わった。
守ろうとする姿勢の頑なさの理由も、僕が守ろうとした君を庇って傷付いた後に暴走(908,909ページ参照)した訳も…十分わかった。
これ以上…自分で、自分を苦しめるのはやめてくれ。
言ったはずだ…
僕はもう…君が苦しむ様も、傷付く姿も見たくはない。
君が自分のことをどう思おうと、どれだけ蔑ろにしようとも
僕にとっては…何よりも失いたくない、大事な存在だと――」←910,911ページ参照
ケイト「ぁっ;」はっ!&ひっく←未だしゃっくりが出てる
フィン「だから…自分で自分を追い込まないでくれ(なで)←頭を撫でる
君はもう、十分過ぎるほど苦しんだ。他から、人から苦しめられてきた。
…自分までもが、自分を苦しめる必要はないんだ。
僕の目には、君は、必要以上に自らを責めているようにも見える」
ケイト「…うん」
フィン「人はいずれ死ぬ。死なない人はいない。
結局は…「その死の時までに、どう悔いのないよう動くか」しかないんだ」
ケイト「…わかってる…(ごしごし)
視野…ちゃんと、広く、持つ。
…独りで自己、完結せず…皆、と向き合うっ」ぐしっ&ずずっ
フィン「うん…(なで)←満足気に微笑んで頷き、優しい眼差しを向けながら頭を撫でる
まだ泣き足りないなら付き合うけど?」
ケイト「泣く姿見たら辛いくせに?」じと目
フィン「うん…僕としては、やっぱり辛い。
苦しみに打ちのめされて、自分が悪いと自らまでも責め、他からも自らも…誰も居ないままに苦しむ様は…
とても、見ていられない。何よりも愛しい人とくれば、尚更ね…(苦笑&嘆息)
だから……今、ここで…君自身が、君を苦しめる真似はやめて欲しい。
それは自傷でしかないし、何より…前に進む為には繋がらない。
だから、誓ってくれ。
「二度としない」と――」