第31章 穢れた精霊
フィン「…ケイト、ブランシェの力は精霊王に匹敵すると思うか?」
ケイト「うーん…相性の問題だね、精霊王が十中八九勝つよ。
でも私は無理だ」
フィン「と言うと?」
ケイト「ブランシェの能力は、自分以外の他が起こす事象及びもの全てを丸ごと魔力として喰らって置き換える。
両親を殺してしまうと助けを求められたのはそれでだ。強大過ぎてうまく扱えなかったかららしい。←1014ページ参照
食らえば食らうほど、その度合いも増していく。
ただでさえ魔力が多いんだ。その規模は計り知れない」
アイズ「…魔力の量と質によって威力が変わるの?」
ケイト「うん」
フィン「…敵に回れば厄介だね」
ロキ「敵対するとも思えんけどな。仲良しこよしにも見えたし」
ケイト「もし万が一…億が一…魔力が尽きれば話は変わるけれど…」
フィン「…魔力による攻撃でもしない限り在り得ない。
もしくは、魔力を全て尽くしてもなお足りないほどの攻撃を受けない限りは…?」
ケイト「うん(頷)
昨日、これを使えていれば話は違ったと思う」
アイズ「…精霊王の持つ力は?」
ケイト「全ての事象の干渉、及び支配」
『……うわあ;』
ケイト「この世にいる全ての大精霊、その魔力を全部足したとして、その2倍も精霊王は魔力を持っているんだ(もぐもぐ)
私の先祖、ヘレイオスに輸血した時点で。
(ごっくん!)
今はそのさらに5倍以上にまで増えてて、神の力までとは行かないでもその半歩前までに至っているらしいよ?」
リヴェリア「…ということは、その十字架を使えばいつでもそれを使えるというわけか?」
ケイト「うん。森を操れたのもそれでだ。
自らの意思を与えて、相手に許可を得て、道を作らせた。
その為には魔力を媒体にしないといけないんだけれどね」
ガレス「便利じゃの…迷宮でも使えれば助かる」
朝御飯の最中、詳細について食べながら説明してもらっていた。