第31章 穢れた精霊
ケイト「今こそ明かそう。この十字架の秘密を!」
ベート「ただの金だろ」
ティオネ「何の変哲もないネックレスよね?」
ティオナ「何かあるの?」
ケイト「あのね…真面目に考えてもみてくれ。
ただの金が!!2800年も同じ姿のままなわけないだろう!!?;」
『はっ!)言われてみれば確かに!』
フィン「…魔力で覆われていたから、それで作られたものだから。というだけではないのかい?」
ケイト「それだけでも魔力は尽きるものだよ。
外界から取り込む術式でも書いてない限りはね。
でも、これは違う。生きているんだよ」
『へ?』
ロキ「…あかん…マジで言うとる。嘘言ってへん…
ということは……」
ケイト「真剣)うん!…
本当のこt
ロキ「ケイトが妄想に取り付かれてもうたああああ!!!;」
ケイト「違うっちゅうねええええん!!;人の話聞けやああああっ!!!;」
そのボケとツッコミは、綺麗に木霊した。
フィン「…さて…そろそろ教えてもらえないかな?
空が白み始めてきた」
ケイト「うん。
実は、このネックレスの十字架は精霊王の一部。
論より証拠、ちゃんと見せるよ」
そう言ってから離れた直後、彼女は唱え出した。
後に聞いた所によると、それは開けゴマという種類と同じ部類の呪文らしい。
ケイト「【古より伝わりし『十字架』よ、我が呼びかけに応えよ】」
その瞬間、十字架が自ら光を放ち、魔力を放出し出した。
ケイト「【我は『精霊王の子孫』なり。
真の姿を我の前に示せ。
血の契約のもと、ケイトが命ずる。
リリース】!!」
縦3cm横2cm厚さ1mmの金の十字架のそれが、直径3cmの骨同士が接ぎ合ったそれとなった。
ティオナ「すっごぉい!!何これ!?」キラキラ
ティオネ「待ちなさい!!」
ティオナ「え?どうしたの?ティオネ」
ティオネ「……精霊王の子孫って何よ」
ケイト「……立ち入りできる理由の一つがそれだ」
フィン「…『一つは』、か」
ケイト「今は時間が惜しい。日が出るまでそう時間もない。
一気に通らせてもらう!!
木々よ!山頂への導となれ!!」
そう杖を天へ掲げて振り上げた瞬間、木々が頂上直通の道を開き、作り上げた。