第30章 ノアール
ベート「負けてへこたれそうになってんじゃねえよ。力と正反対だな。
打ちのめされんな!」
ガレス「精神はまだまだ打たれ弱いといった所か…」
フィン「それでこそでもあるんじゃないかな?
おぼこいけれど筋はちゃんと通ってる。傷付いて欲しくないのは、僕としても同じだからね^^(なでなで)←泣きじゃくるケイトの頭を撫でる
それに、出会った頃に比べれば格段に成長しているよ。
泣き出す気持ちも、わからなくもない」
リヴェリア「一度、育ての家族を一度に無くしたものな」
ベート「それも自分が要因でだろ。俺はあんなのは御免だ」
ケイト「うぅっ;」ぐさっ!
ベート「だから…縋れよ」
ケイト「…へ?;」
ベート「へこたれてねえで縋れ。
負けてんじゃねえ。負けそうになってんじゃねえ。
そんな程度で揺らぐ程度のものだったのかよ、てめえは。
お前の一緒に生きたいって思う気持ちはその程度か!!!?」
ケイト「嫌だ!絶対嫌だ!!!一緒に生きたい!!!!」
ベート「なら負けそうな状況でも自分差し出してんじゃねえ!!!!」
ケイト「絶対差し出すもんか!!!;もう負けるもんかっ!!!!;」
ベート「なら…縋れ。
負けた所で諦めてんな。
肝心な所で諦めて差し出してんじゃねえよ」じろっ
ケイト「うん…絶対に、負けない。負けても負けても諦めない!!
絶対、何があったって差し出さない!!;」
ベート「はっ…それでいいんだよ」にや
ガレス「ツンデレじゃの」ぼそ
ティオナ「ベートって、たまにはいいこと言うよね。1億に1回ぐらいは」
ベート「どういう意味だゴラァ!?」
ティオネ「ねえ」←同意の意味で呟いた
ティオナ「うん!」こっくり&微笑
ティオネ「天変地異の前触れかしら?」顔顰め
ベート「いい加減にしろよこのバカゾネス共が!!」
ぎゃーぎゃーと喧嘩に発展するそれはいつも通りの光景で、見ていた人は笑みを浮かべた。
さて…後始末をどう付けたものかな?
半壊した黄昏の館を前に、そう考えながら僕は溜息を零した。