第30章 ノアール
アイズ視点――
ただ…カッコいいから真似したかった。
あの姿が、まるで…お父さんのような、真っ直ぐな眼差しで…事も無げにするその姿が、カッコよかった。
私の憧れ(お父さん)に重なって、目が離せなくって…
フル・バースト、キャノン(993ページ参照)もまだ教わっていない。
ドリルスラッシャーは原理だけ教わったけど…
それよりも、逃げられたのがショックで…幼い私が頭を抱えながら震えて泣いていた。
大食堂で朝御飯を食べた後に頼んだから、再びそこに来るわけもない。
いるとしたら部屋、それもフィンの…
流石に入るのに気が引けて、部屋の前で私は一人で佇むばかりだった……
ロキ「んー?どないしたんや、アイズ」←通りかかった
アイズ「ロキ…何でケイトは、ああなっちゃったの?」しゅんっ
ロキ「何や!?;
(アイズたんが泣きかかっとる!!?;しかも泣く寸前やと!!?;)
ケイトがアイズたんにひどいことでもしたんか!!?
よっし、うちに任せとき!叱ったる!!」どんっ!!←自身の(無い)胸を叩く
アイズ「違うの!」
ロキ「ん?何が違うんや」
訝し気に眉を顰めるロキに、私は事のあらましを説明した。
ロキ「ははーん、そういうことか」にやり
アイズ「あの…ロキ……
私…こういう時、どうしたらいいか…」俯&ずうううううん←肩を落として沈み切っている
ロキ「ものごっつ沈んどるな;まるで世界の終わりみたいな顔しおって…
まあ…アイズたんにはええ変化なんかもしれへんなあ)
ええか?アイズ。
よーく考えてみ?
アイズの必殺技、リル・ラファーガやな?」
アイズ「うん」頷
ロキ「それが仕組み理解して真似されて同じ名前で使うね!って言われてみ?
一朝一夕でぽぉーんって真似されてみ?どう思う?」
アイズ「……複雑」
ロキ「そういうことや。同じようなこと、アイズたんはやったんやろ?」
アイズ「…ありがとう、ロキ!謝ってくるね!」キラン
ロキ「ああ、いってき?」にまにま←わかっててやってる人
がちゃ!←ノック無しにドア開ける
ケイト「うわあああああああああああ!!!ああああああああああああ!!//」←見た瞬間に絶叫&後退り
アイズ「ケイト…私、償いをしたい。どうすれば…どうすれば、許してもらえる?」
お願い…嫌わないで――