第6章 本編の章 鹿島神社陥つ
「ひかり、一体何があったの?」
みかるは、ひかりに尋ねようとしたがひかはただ泣き崩れるだけでみかるの問いかけに答えられる状況ではなかったのだ。
みかるは、泣き崩れるひかりをただ抱きしめる事しか出来ずにいた。
この道倉ひかりは、みかるの実の妹で12歳の中学生である。
祖父がひかりをみかるの部屋に隠していたのだ。
みかるは、携帯を取り出し巫女連合庁にひかりの保護を求めたのだ。
みかるは、式神を召喚してはひかりを式神に乗せそのまま巫女連合庁へ向かうように式神に命じたのである。
式神は、誰の目に映らずひかりを巫女連合庁に導いた。
後日、みかるは朝から警察署で事情徴収を受け夕方近くになった頃ようやく警察署から解放された。
本来なら、神社に戻りたいのだが現場検証の為検証が終わり、警察の許可が出るまで神社へは近づくことは出来ないのである。
みかるは、最低限の生活品を持ち巫女連合庁へ向かう事にした。
みかるは、衣類や貴重品に食料などを持って社務室を後にした。
「現場検証は、どれくらいかかるのですか?」
みかるは、刑事に尋ねた。
「さあ、わからんな・・これは、放火だけではなく殺人もあるから放火殺人の疑いがある為出場所火の特定と犯人の特定と逮捕をしてからだ。」
刑事がみかるに答えた。
みかるは、この神社に封印している妖怪達の封印が解かれ、妖怪達が街中に溢れ出す事を一番恐れているのだ。
一般の人では、到底妖怪達には歯は立たず、殺されるか妖怪達の慰み者になるのいずれかである。
現場検証のスキを突いて、封印を解かれる可能性もあるのだ。