第6章 本編の章 鹿島神社陥つ
「捜索はしているが、その少女の遺体は見つかってない。」
刑事がみかるに呟いた。
「そうですか・・・」
俯きながら、みかるが呟いた。
「その子は、知りいか?」
刑事が琴音に。
「知り合いではなく、妹なんです。」
みかるが答えた。
この後、みかるは独自でひかりを探したが、ひかりをみつける事は出来ず御賽銭を全て盗まれ破壊された賽銭箱が見つかった。
「ところで、本堂の裏側にある赤い扉の中には何があるんだ?」
刑事がみかるに。
「それは、いくら刑事さんでも教えることは出来ません。」
みかるがつぶやいた。
「そこを、なんとか教えてくれないか?」
刑事は、みかるに尋ねた。
「どうして、出来ないんだ?」
刑事がみかるに。
「それも、教える事は出来ません。」
みかるが、答えた。
「そうか・・・」
刑事が呟いた。
ぷるるるるる・・・
みかるの携帯の着信音が鳴り響いた。
「はい、道倉です。」
みかるが応じたが、電話ではなくメールだった。
メールの差出人は、鹿島棗であった。
「誰からのメールかね?」
刑事がみかるに。
「私の、知り合いの方です。」
みかるが答えた。
「その、知り合いの名前を教えてくれないか?」
刑事がみかるに尋ねた。
「お断り致します。」
みかるは呟き、その場を立ち去ろうとした。
みかるの姿が視線から消えると刑事は部下にみかるの尾行を命じた。
みかるは、焼け落ちた社務室とは別にもう一つの社務室へ入っていた。
この社務師は、琴音の私部屋でる。
みかるは、この時間帯この部屋で舞の稽古や学校での課題や予習や復習を行っているプライベート的な社務室である。
みかるは、棗から送信されたメールに目を通していた。
送られたメールの内容は、みかるを励ます内容のメールだった。
社務室の火災は、火災が発生してから1時間半後に鎮火した。
時刻は、午後8時になろうとしていた。
みかるは、この後社務室から出る事はなくひかりの安否を気にしては部屋中をうろうろ歩きまわった。
ゴトンと、襖の奥でなにか音がした。
「誰?」
呟いたみかるは、襖の扉を開けた。
開けられた襖から、巫女服を纏った12歳ぐらいの女の子が姿を現した。
「ひ、ひかり・・・どうして、こんなところにいたの?」
みかるがひかりに尋ねた。
「お、おねえちゃん・・」
ひかりは、泣きながらみかるに抱きついて来た。