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妖魔が巣くう街

第8章 妖魔滅亡 巫女達のその後


美琴が、叫んだのは目の前にいるのは40歳位の女性で、美琴と同じ巫女装束を身に纏った女性であった。
その女性には、巨大な妖魔の石造が抱き付いていた。
「お母さん」
美琴は、再度叫んだ。
妖魔の姿をした石造は、美琴の声に反応したかのように光始め触手が妖しく動き始め、その光景はまるで獲物を求めて徘徊するようであった。
「ほう・・このような所まで巫女が来るとはな。」
妖魔が美琴に向かって叫んだ。
「おのれ、妖魔め!」
美琴は叫び、剣を再度構えた。
「お待ちなさい・・・美琴。」
女性巫女が美琴に囁いた。
この女性こそ、美琴の実母である小牧美鈴である。
「お、お母さん」
美琴が呟いた。
「妖魔、今すぐお母さんを離しなさい!」
美琴は妖魔に向かって叫んだ。
「美琴、今すぐこの聖堂から出て行きなさい。」
美鈴が美琴に向かって叫んだ。
「お母さん・・何を言ってるの?」
美琴が美鈴に。
スキを突くかのように、触手が美琴に襲いかかるも簡単に触手をかわした。
「アガレスを倒したら、妖魔は消滅すると思っていたけれどアガレスも手下にすぎず真の敵は、どうやらお前のようだね。」
美琴が妖魔に向かって叫んだ。
「ほう・・・」
妖魔が美琴に向かって叫んだ。
妖魔を睨みつける美琴の眼付きは、まるで獲物を襲う獣のようであり、美琴の体から強力な妖気がオーラとなって溢れ出していた。
「美琴! どこなの?」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「望、みかるに美玖に棗様・・。」
美琴が呟いた。
「ゴメン・・遅く・・・なっ・・・た。」
望が美琴に。
「な、何・・・美琴から溢れるこの妖気は・・。」
みかるが呟いた。
「あの姿・・・まるで、妖魔みたい。」
望が呟いた。
「ええ、あの姿が美琴が持つもう一人の美琴よ。」
棗が望達に向かって呟いた。
「ほう、巫女が集結したか。」
妖魔が叫んだ。
「よく、聞くが良い巫女どもよ! わが名はアグレス・・最強の妖魔にしてこの小牧美琴の父でもあるのだ・・我に、剣を向けると言う事は仲間である小牧美琴の家族を殺す事になるのだ。」
アグレスが、棗達に向かって叫んだ。
「だまれ、妖魔が・・」
美琴が叫んだ。
「ほう、父であるこのアグレスに刃向かうか。」
アグレスが美琴に向かって叫んだ。
「アグレス・・私は、お前を斬る!」
美琴は叫び、剣を身構え妖気を更に高めた。


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