第6章 本編の章 鹿島神社陥つ
「こんにちは、小牧美琴と渡辺美玖です。」
社務室の外に設置されたインターホンを通じて美琴が。
「あ、はいはい・・・。」
社務室から出てきたのは、古森望であった。
「? どうして望が鹿島神社に?」
美琴が尋ねた。
「アハハハ・・・私、ここで、修行の最中なの。」
望が答えた。
「望・・早く上がってもらいなさいよ。」
望に声を掛けたのは倉光みかるであった。
「そ、そうだった・・上がって棗様もお待ちかねだから。」
望が呟き、美琴と美玖は部屋に上がりある場所へ案内された。
「失礼致します。」
美琴は呟き、美玖と共に望に後について言った。
「それは、そうと望はちゃんと修行をしてるか、これまでの事を後で棗様に伺う事にしておきましょうか。」
頬笑みながら、美琴が呟いた。
「ちょ、美琴・・それは、ないんじゃない?」
望が美琴に。
「それはそうと、どうして現役のアイドルが巫女装束を? しかも、その巫女装束は小牧神社の巫女装束・・」
望が美琴に尋ねた。
「明日、ドラマの撮影があるでしょ? その為の予行練習として稽古をしているだけだよ・・。」
望の問いかけに美琴が呟いた。
「ああ・・そういえば、明日からだったわ。」
望が頷いた。
「棗様、小牧美琴と渡辺美玖の両名を連れて参りました。」
ドアをノックしては、棗の指示を受け美琴と美玖の到着を棗に伝えた。
「お入りなさい。」
棗が両名の入室を許可するや美琴達が部屋の中へ入って来た。
「小牧美琴、渡辺美玖両名ただいま到着致しました。」
美琴が棗に。
「暑い日中御苦労さまです。」
棗が美琴達に向かって呟いた。
「あなたが。渡辺美玖さんでしたね。」
美玖を見つめながら棗が。
「「はい、左様でございます・・鹿島棗様。」
美玖が棗に。
「その作法は、もしや美琴に教わりましたね。」
棗が美玖に。
「どうして、それを御存じなのですか?」
美玖が棗に
「貴方のその作法は。小牧流儀の作法でして私も、何度か教わった事がありますので存じています。」
美玖の問いかけに棗が答えた。
「あ、美玖・・今は、その礼儀作法は必要ないから。」
美琴が棗に。
「え? そうなの?」
美玖が美琴に。
「う、うん・・その作法は、この後の儀式でするから・・。」
美琴が美玖に小さな声でささやいた。