【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~
第8章 【エピローグ】夢の後と夢の続き
時は平成三十年、お正月ムードも落ち着きを見せ始めた一月三日――
私、さくちかは抜けきらないお祝いムードに抗うこと無く、ゆったりまったりとその日を過ごしていた。
明日から仕事…嘘に違いない。
そんな風に自分を甘やかし誤魔化し、娘によってあれに荒れた部屋の惨状も見て見ぬふり。
ぽふぁ♪
「んん…?メール…だ、」
SNSやLINEでのやり取りがメインの昨近、メールなんてそうそう使わない。
業者さんからの広告メール、あるいは――
先日届いたあの年賀状、から、メールチェックが日課のようになっている。
予感めいたどきどきに、はやる指でスマホを操作し。
早速届いたメールを、開けてみる。
「…わぁ、これは…予感的中」
届いたメールは、非常に簡潔。
『今回のコラボは、リレー式。
君の担当は
石田三成×卵×戦国
テーマは
ケーキ、スプーン、リボン
よろしくお願いするよ。
猿飛佐助』
「…お、おわり…こんだけ?ヒント少なすぎ!?」
プルルルル、プルルルル……
ツッコミを勢いよく入れたその時、持っていたスマホが震え。
着信音を鳴らすと同時に、画面には『猿飛佐助』
個人情報とは、なんてツッコミを入れつつ、そっと受話ボタンを押し。
心做しか震えながら、耳にあててみる――