【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~
第7章 【一月三十一日 夜半】~祭りの後~
「あまり我慢したら、身体に毒だよ」
「うぅ…ほんとに、ほんとに意地悪っ!!ん、んっ…!!」
宥める様な、その実、煽り立てるような。
家康の声と言葉に、如実に身体が反応を返す。
自分の上げる声が恥ずかしくて、仕方がない。
先ほど塞ごうとした手は、家康によって阻まれた――なら、どうしたら良い?
また漂う浮遊感に、抗うように。
目の前の家康に縋りつくように、髪に手を差し入れ、ぶつかるんじゃないかという位の勢いで、口付ける。
「んーーーっ…!!!!」
弾け飛んで、ちかちかと目の前が瞬くような感覚に、力を失くし。
腕にも力が入らず、ずるり、と布団に逆戻り。
「…大胆だね、千花」
「っ、はぁっ…家康は、よゆう、だね」
ここに来て、余裕すら漂う家康に。
何とか一矢報いたい、なんて、子供じみた考えが沸々と湧いてくる。
本当に、恥ずかしいんだけど。
こんなこと、絶対の絶対に、しないんだけど。
「…あの、家康」
「何?」
でも、それ以上に。
私はこの人の喜ぶことなら、何でもしてあげたいって心の底から思っている――
「私も、したい」