• テキストサイズ

【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~

第1章 【プロローグ】年賀状と秘密の軍議





「その話、俺にも一枚かませて頂けませんか?」



しゅっ、と風を切る音を立て、広間に下り立ったのは…予想通りと言うかなんと言うか、佐助くんだった。



「あけましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いします」




皆の唖然とした顔もものともせず、飄々と年始の挨拶を済ませると。
着地の際に、眼鏡がずれたのか、クイッと中指で眼鏡を押し上げる。




「…佐助か。新年早々、何の用だ」
「はい。皆さんに挨拶に伺おうと天井裏に忍びこんだら、家康公の誕生日のお祝いについてお話されてたので…いてもたってもいられず、お声をかけさせていただきました」


「なんで忍びこめたんだ!!城の警備強化してるんだぞ!!」




すかさず、秀吉さんからの鋭い突っ込みが入る。
けれどいつも通り、佐助くんは顔色一つ変えずにさらり、と受け流した。



「どうしても、俺、盛大にお祝いしたくて…そこで、家康様を除いた武将の皆さんと、千花さんで協力して、誕生日を盛り上げませんか?」


「クク…秀吉の質問を完全に聞いてないな。」
「協力は構わねぇが、具体的に、どうするんだ?」




政宗から、何をするのか尋ねると。
答えようと口を開いた佐助くんの眼鏡が、意味ありげにキラリ、と光る…



「内容は、ズバリっ!!




『ケーキ、スプーン、リボン』です!」





「けーき?」
「すぷーん?」
「りぼん?なんだそれは?」


「あ、それはですね」





すぐさま信長様に近づき、失礼します、と声をかけて。
ゴニョゴニョと信長様の耳元で何やら説明している佐助くん。
私をはじめ、皆がその内容に興味津々だけど…残念ながら全く声は漏れ聞こえない。


/ 80ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp