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【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~

第5章 【一月三十一日 夕刻】~宴本番、その前に~






――浪漫、ねぇ?




先ほどのやり取りを思い返しながら、はぁ、と重い溜息をついた私は、ひとまずその箱にもう一度蓋をする。
その浪漫とやらは、時代も超えてくるんだろうか。



何それ、なんてあの冷たい声で言われたりしたら…と思うと怖気づく、けれど。
曲がりなりにも家康のために用意されたものなのだ、と思うと無碍にもできない、そんな気持ちもある。






――いや、でも、だからって!







先ほど佐助君に見せられた、手書きの説明を思い返すだけで顔から火が出そうだ。
アブノーマルとかノーマルとか、最早そんなレベルじゃないとすら思えてくる。



誕生日なんだから仕方ないか、なんて簡単には片付けられそうにない――














「千花様!ご準備をお手伝い致しましょうか」
「…あ、はーいっ!有難うございますっ!」



その時部屋に響き渡った、いつも世話をしてくれている女中頭のつるさんの声。



漸く我に返り、立ち上がる。
入ってきたつるさんはまずは着替えですね、と手際よく何着かの小袖を出し、柄を確かめられるように並べてくれる。
宴の着物はどれにしようか、と頭をぐるぐると巡らす…それと、お化粧もしたい。




普段はお化粧なんてあまりしない、けれど今日は――




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