【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~
第5章 【一月三十一日 夕刻】~宴本番、その前に~
「こんな感じで、使ってくれたらいい」
――小さなメモ帳に、細いふにゃふにゃの棒人間。
「…つかう。」
「そう」
それを取り巻くひらひらとした何か。
「これ、わたし?」
「そうなる」
胸元で、多分リボン結び。
「…アブノーマル?」
「アブノーマルとは心外だな、千花さん」
佐助くんは、眼鏡をくい、と指で押し上げた。
レンズがきらり、光を反射して煌めく――
そしてより一層、潜められた声で。
「男の浪漫だと、思って欲しい」