【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~
第4章 【一月三十日 正午】〜ほっこりランチタイム〜
「…これは、」
飛んだその紙を、家康が拾い上げ。
中にさっと目を通し、小さくため息をつく。
「これは、政宗さんからの文だね。はぁ…厨にて待つ、だって…」
「く、くりや?安土城の厨、だよね…!」
「…それしか、無いだろうね」
秀吉さんの指令を終えてからここまでの、寒くて長い道程を思い出し。
思わず二人して青ざめ、ため息をつく。
そんな私たちの向かいで、マイペースに食べ進める二人。
「へぇ、すごく美味しいですね」
「佐助様、政宗様のつくって下さる料理はどれもこれも格別ですよ」
にこにこと満面の笑みで箸を進める三成くんと、美味しいんだろうけど顔に出ない、でも淡々と箸の止まらない佐助くん。
対照的な二人のやり取りが面白い。
そして考えていても埒が開かないな、と開き直り、私も食事に戻る。
家康も流石に空腹には勝てないみたいで、むすり、とした表情ではあるけれどどんどんとお寿司を平らげていく。