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【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~

第3章 【一月三十日 巳の刻】〜三成くんの指令〜







「…はぁ?」


「えっ…!!」





三成くんの『指令』を聞いて、思い切り顔を顰めた家康と、大いに喜ぶ私。
だって私の何処が好きか、なんて。
そう言えば、聞いたこと無かった…!




期待に満ちた私の表情に気付き、家康は頭を抑え、ため息をついた。
もしかして思いつかないのかな、なんて不安になり。
家康をじっと見ていると、すっと伸びてきた指が、私の額を勢いよく弾いた。





「いっっったぁ…!!」
「今、悲観的に捉えたでしょ」


「うぅ…そんなふうに、見えた?」
「見えた…と言うよりそもそもがあんた、分かりやすいんだよ。

で、三成。お前にそんな事を教えてやる筋合いは無いんだけど?」





家康の睨みをきかせた言葉に、三成くんは困った様に眉尻を下げ、笑った。




「しかし、先程も申し上げた通りでして…他に、大した事も思いつかなかったもので」




三成くんもこれで意外と強情だから、譲る気は無いらしい。
まだ何か言いたげな家康を他所に、私はうーん、と頭を捻る。





「…何。そんなに悩まないと、出てこないの」


「え?違うよ!一番って言われたから…

順位付けに悩んでるんだよね、沢山あるもの」





私に文句を垂れておいて、少し不安げな家康。
思わず笑いながら、釈明すると。




はぁ、とため息をつきながら、顔を隠すように俯く家康の耳が少し朱に染まっている…
見られていないのをいい事に、にやにやとほくそ笑む私を、まるで後ろ背に目がついているかのように、家康が横目で睨んだ。


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