第1章 幼き日に
「どうしたの…メロ?」
ワイミーズ・ハウスでの成績ナンバー2
通称メロ
名前を呼ばれた当人は、ソフィアの問いかけに答えない
「自分のベッドに戻らないとロジャーに怒られちゃうよ」
代わりに彼女の布団に潜り込むと、大きな瞳で少女を見つめる
心なしか潤んでいる瞳
初めて目にする彼らしくない表情だ
「今回のテストで、ニアに負けたから…?」
彼への対応に戸惑ったソフィアだったが、涙の訳を知ろうと試みる
否定を意味するがためにふるふると左右に揺れる金髪
雲に覆われていた月が現れ、その存在を主張する光がカーテンの隙間から漏れている
月光に照らされたメロの髪はなんとも言えぬ気品さを感じさせた
思わず見惚れてしまいそうになる
少女は彼の行動のわけを知ろうと彼の前髪を指で流し、彼の顔を見つめる
すると、彼女の首筋にメロが顔を埋めた
ふわり、と香るメロの匂い
頬をかすめる彼の金髪に、首筋から感じとれる彼の体温
思わずときめきそうになる