第1章 前編
ちょっとR18です。注意してください
「囚人に手を出すなんて、女に困ってるんだ?」
肌寒い牢の中で全裸にされても、彼女は少し動揺するだけで挑発する態度は変わらない。
そんな軽蔑したような彼女の瞳を、ローは鼻で笑いその首を掴み上げた。
「…そう見えるか?」
目の前で卑しく笑う、恐ろしく整った顔を持つ男。
ここにきて初めて、彼女の表情が引きつった。
「やめっ…ぁぁあ!?」
咄嗟に彼を押しのけようとした時に走った衝撃。
ユーリの秘部に突き刺された彼の楔は、容赦なく彼女の内部を犯した。
「ひっ…!っぅ……!」
たが、声を上げたのも一瞬で、彼女は唇を噛み締め耐えていた。
そんなユーリの姿にローは舌打ちすると、より深く中を抉った。
全く慣らされていないそこへ突き入れられた熱い凶器。
痛みと苦痛しかないその行為に、ユーリの瞳には涙が浮かんだ。
鞭でどんなに打たれようが泣かなかった彼女のその姿に、ローの中で歪んだ感情が満たされるような気がした。
「…ぁっ…」
だが、まだ足りない。
もっと絶叫に近い悲鳴を聞き、許しを請うその姿を見るまでは、まだ終わらせない。
ローの中で目覚めてしまったその狂気。
それを止めるものは、ここにはいなかった。
ローは暴れるユーリを押さえつけると、激しく腰を打ち付ける。
彼女の唇からは噛み締めた影響か、血が流れていた。
ローはゆっくりとその流れる血を舐めとる。
鉄の味がするそれは、美味しいものではないがひどく彼を興奮させた。
「…っ!」
ガリッ
ローが血を舐めとっていると無意識に彼女に口付けていた。
その瞬間噛まれた彼の唇。
ローは思わず仰け反り、口から流れる血を指で拭き取る。
そしてその血を目の前にかざすと、凶悪な笑みを浮かべた。
「っ!?…ぁ…!」
ユーリの頭を掴み地面に叩きつけると、一切の手加減はなくなった。
呼吸すらも奪われるこの激しい動きに、ユーリの口から浅い息が漏れる。
「いいぜ?その調子でおれを楽しませろよ」
任務開始まで、まだ一週間あるからな?
耳元で睦言のように囁かれたその言葉。
甘さが含まれているその言葉とは裏腹に、彼の行動は狂気に染まっていた。
ユーリはゆっくりと瞳を閉じる。
今はただ、この仕打ちに耐えるしかなかった。