第4章 仕事探し
先生「今まで地球には6度隕石が落ち5度目にはそれまで一番繁栄していた生き物も海へと入り…」
「…それが、ニンゲンですよね?」
先生「!!!」
「ウェントリコスス王達一族の伝説だそうです。ニンゲン達は3つに分かれ、僕たちは骨、王達は肉、魂は月人になり、分かれたと解釈しました。そして、月人はニンゲンに戻る為に僕やアドミラビリス族を狙っていると。」
先生「…その話は、一族としてお前に話をした可能性が高い。他人には、言わない方が良いだろう。」
「わかりました。秘密、というものですね!」
先生「あぁ、秘密、だ」
…地球や月人のこと、他にも色々面白いことが聞けた。
先生「…ここまで授業の密度が高いのは久し振りであった。お前は覚えがいいな、そして素直で優しい。いい子だ」
…また頭を撫でてくれた、硬く、優しい手で。
でもまだ、ウェントリコススのあの柔らかい手を思い出してしまう。寂しい。何かが湧き上がって体が震えた。
「先生…なんだか僕、撫でられると寂しくなります。ホームシック…というものでしょうか。」
「そうだな。近いうち、故郷へ帰ってみなさい。
…それでは、授業が終わったので、オブシディアンの所へ剣を取りに行くとしよう。」
「…はい」
オブシディアン。剣を作ってる人…今朝見かけた黒くて長い髪の怖そうな人かな…
授業が終わり、知識を得た嬉しさと、ホームシックと不安でクラクラしながら、先生に連れられオブシディアンの元へ向かう…