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それでも明日は来ると信じています【十二大戦】

第3章 ようこそこれで■■が■ないね。


スマホのアラームの音で目が覚める。見覚えがありすぎる天井、上体を起き上がらせて辺りを見渡せば、なんてことはない。俺の部屋だった。

スマホを手に取って。

「はは」

思わず笑う。スマホに表示された日付は変わってなかった。

「だよな。夢だよなぁ」

現にハンガーに掛かった制服には血痕は無い。全部、夢。なんかスゲー、ホッとしてベットに体を沈める。血生臭ささもあいつの頭の重さも肌の感触もリアルすぎる本当に嫌な夢を見た。夢の中で夢を見てあいつを助けられない夢なんて、夢がゲシュタルト崩壊しそうだっつーの。

「てことはだ。膝枕も、夢ってことになるよな?」

あの展開は悪くなかったと言うか。色々と惜しいというか、いや、なんだよ惜しいって、あれってつまり俺の願望?いや、ないだろ。あいつ、俺の好みにかすってないし、でもあいつって童顔で何気に巨にゅ、じゃねぇよ。夢だろ。妄想だろ。その後の展開はいただけないし。

「まぁ、なんだっていいか」

やっと現実で当たり前の日常に戻る。

制服着て学校に行く準備整えて家を出て駅のホームに向かう。あいつは決まった時間、時刻、車両に乗る。俺はいつも偶然を装って一緒に乗るわけなんだが、

あいつは珍しく時間通りに来なかった。

「先に行っただけだろ」

そんな、日もある。人間なんだいつも同じ行動なんて取らないだろ。/違和感を覚える。

学校について教室の扉を開けてあいつの席を見たがまだ来てないみたいだった。チャイムが鳴っても結局、来なかった。/更に違和感を覚える。

(珍しいね。寝住がさんと一緒じゃないんなんて)

ホームルームが終わって隣席の奴が馴れ馴れしく話しかけてきた。俺だっていつもあいつと一緒に、一緒に、

俺、なんでがあいつだと思ってるんだ?
名前知らない筈だろ?

(やっと起きた!あのさ!あんた来栖さん知らない?)
「?、来栖?誰?」
(はああ!?誰って、信じられない。いつも一緒に居るでしょ!?…もう、なんだっていいわ。来栖さん知らない?鞄はあるんだけど姿が見えないの)

夢がフラッシュバックした。あれは夢の出来事で。目眩がする。噎せ返りそうになる血、の臭い。現実じゃない。ぽっかりと空いた眼球が無い穴、ありえないだろ。渇いた虚ろの瞳、たまたまだ。筋肉の繊維を剥き出しにしたあいつの、
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