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それでも明日は来ると信じています【十二大戦】

第3章 ようこそこれで■■が■ないね。


「俺、バカじゃねぇの」

悪い夢を見たからって何でもかんでも関連付けて、被害妄想に浸ってバカみたいだ。日はだいぶ暮れて街に目が痛くなるネオンの看板が光が灯りだした。今日は無駄に疲れた。あいつの顔を見てないせい、なのか?あいつが死にやすくなかったらこんな思いしなかったかもな。

スマホを取り出す。連絡帳にはあいつのスマホの番号が登録されてる。担任に聞いたんだよな。後、住所とかも。聞いた事は無かったことにしたが、

声だけでも聞けたらとスマホをタップする。

(お掛けした番号は電波の届かない場所か、電源が入っていないためかかりません)

「出ないのかよ」

家に行くか?

「いや、それは」

俺たちは結局ただの同級生で、最近よく話すようになっただけで。それだけの関係の奴が家、知ってるとか気持ち悪いだろ普通。でも俺は安心が欲しくて、あいつを一目でも良いから見れたら。そうすれば、あの悪夢の映像が消えるような、

街の雑路にあいつを見た気がした。

気じゃない。制服じゃないから一瞬、見逃しかけたがあいつだった。なんでここにいるんだよ!近くにあいつが死んでた現場が近い。風邪じゃなかったのかよ!俺は走り出してサラリーマンの帰宅ラッシュで人が多い道を流れに逆らって掻き分けて進んでいく。

「おい!」

自分らしくない声張り上げてあいつを呼ぶ。周りの目も気にらならない。

「待てよ!」

あいつは振り向かない。距離はひらく一方で。あぁ、くそっ!

「!!」

あいつは立ち止まって、

「墨野、君?」

振り向いたあいつは何時もより頼りなさげな、か細い声で俺を呼ぶ。それでもあいつの声を聞けただけで生きてる姿を見れただけでなんだか涙が出そうになった。
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