第3章 秘密の部屋
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今年もやってきましたクリスマス休暇
生徒がガヤガヤと集まる中、残る者と帰る者の名前を記入して貰うために
名簿を持って全員に呼び掛ける。
『おーい!残る生徒はこっち、帰る生徒はこっちに記入してなーおい、並べ!』
生徒を1列に並ばせて記入させるのに骨が折れるってば。
団体行動の1列に並ぶと言うのは日本独特の文化だからか乱れる乱れる
あと地味に反抗的な奴とかな。
『反抗するならぶっ飛ばすよ』
ん?列の向こうからリドの声が聞こえて
『何やってんじゃ、お前は』
『並べって言ってるのに反抗的だからだよ。また原久さんのお仕置き受けたいの?』
リドがそう言ったら渋々並ぶスリザリン生を見て
親父マジで何やったの
俺は皆が記入するのを横目に。リドが俺の横に立って
1年生へ詳しく記入方法を教えるのを見て
随分素直になったなぁと感心する。
『これで終わりかね』
『その様だよ、はいこれ』
全員記入したのを確認し終わったらリドから手紙を受け取る
『ん?俺宛て?』
『さっき真っ黒い梟が持ってきた』
宛名を見ると…何の用だよルシウス・マルフォイ
『はぁ、これ届けてから俺の部屋で読むか』
『ロクな内容じゃ無さそうだけどね』
トントンと紙を整頓させながら溜め息を吐いて、ミネルバに渡してくるか
『背中に哀愁漂ってるよ、草臥れたサラリーマンみたい』
『やかましい』
疲れてるわけじゃないので、原因はデコ閣下です
ミネルバに記入の紙を渡して部屋に戻り
かさかさと封筒を開けて内容を確認してリドの肩に項垂れた。
『…何書いてあったのさ』
『あのくそデコ』
ひょいっと俺の手から手紙をもぎ取ったリドが
内容を読んでからはぁ、と呆れた様な溜め息を吐いて。
『クリスマスパーティに昭久呼ぶとか何様のつもりなんだろうね』
『因みに去年も呼ばれた』
『禿げればいいのに』
あー、また母さんに来て貰わなきゃいけない事案?
デコ閣下そんなに母さんに絞められたいの?
まあ、ナルシッサさんに着物を贈りたいって言ってたから連れてくけど
『死喰い人だって知られたらあの閣下、絶対禿げさせられるな』
『あのお母さんならやりそうだね』
確かナルシッサさんも死喰い人だっけ?
趣味が合う友達感覚だからナルシッサさんには無害だと思うけど
まー俺もどうでもいいわ。
せいぜい絞められるといいよデコ閣下