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妖狐の灯火

第5章 番外編





「見事に縮んだな」
「ほんと母さん勝手なんだから」
『うわ、昭久が小さい』
「バケモンみたいに言うな馬鹿リド」

足の長さが足りないからセブに抱っこしてもらったんだけど凄い複雑な気分だ。
俺の部屋に戻ればすんごい嫌そうな顔のリドとご対面したのいいけど俺の姿の変化に気付かなかったんかい。

むにーっとリドの両頬抓りあいしてたら後頭部に拳骨食らって蹲る。セブてめえ。
小さい俺の身体を抱き上げて座らされたのはセブの膝の上で…

「何か、セブが家に来たての頃思い出す」
「ああ、お前よく私の膝に乗ってたな」
「だって、借りてきた猫だったじゃん」
「何だそれは」

だって、親父に連れて来られた時のあんたは目の赤い俺に警戒してただろとは言葉にできず。少し俯いてると頭を撫でられる
甘い香りに顔を上げればセブの片手にはココアの入ったマグカップ。

「…昔よく膝の上でココアを飲んでたな」
「凄い子供扱いされてる感ハンパ無い」
『子供じゃないの?』
「どうせお前等と比べたら子供だよ」

もう大人になっても一生子供扱いされるの目に見えてるから諦めた。
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