第3章 秘密の部屋
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『穢れた血ねえ…』
ぎゃいぎゃいと競技場で争うスリザリン生とグリフィンドール生の他に頭上から声が響く
『なっ』
『『昭久?!』』
『よっ』
観客席からスタンと飛び降りてきてハーマイオニーの頭を撫で
『僕もいるよ』
リドも降りてきて、げーげーとナメクジを吐くロンの背後に回り
トントンと一定のリズムで背中を叩くと
『あ、止まった。ありがとうリドさん』
『別に』
リドが優しいなぁと眺めつつ、後ろから来たセブに声をかける
『なあ、セブ。俺も穢れた血?』
『また古い単語が出てきたな』
スリザリン生もグリフィンドール生も寮監の登場に身を硬くして
『そもそも今はそんな単語は意味を持たん、その原理は原久殿が論文で証明してるだろう』
『あー、身内婚ばっかりしてると子供が出来なくなるってやつね』
『で?この騒ぎは何が発端だ』
『セブが競技場の使用権をスリザリンに発行したせい』
『グリフィンドールが先に使うと聞いてないんだがな』
あらそうなん?連絡事項が回ってないなあ
『それと、お前の事だからまだ有るだろう』
『せいかーい』
かちりと機械を作動させて流れるのはさっきの言い争い。
『少なくとも、グリフィンドールの選手は、誰1人としてお金で選ばれたりしてないわ。こっちは純粋に才能で選手になったのよ』
『誰もおまえの意見なんか求めてない。生まれそこないの"穢れた血"め』
相変わらず昭久の手はハーマイオニーの頭を撫でて宥めていて。
競技場内がシン、と鎮まりかえる。
『『古臭い貶し方だな』』
『アンタ等他に言い様は無いのか』
リドがずいっとドラコに近付いて紅い目で見下して
思いきり拳骨を落とした