第3章 秘密の部屋
「トムって名前は嫌なんだろ?」
『うん・・・』
「んじゃリドって呼ぶわ」
『・・・うん』
リドの顔を見て目の色が同じだなと言ったら
『昭久の目ってどうしてそんなに紅いのさ』
おや、親睦を深めるチャンス?
「母親が九尾の妖怪でな、俺は妖の血が最も濃いみたいなんだ」
『ホグワーツにある文献で読んだかもしれない』
「九尾を?」
『うん』
あらま、なんつーモノを集めてるんだか。あの図書室って謎だよなあ
取り敢えず手を引いても嫌な顔されなかったので。
良いのか悪いのか。少しは心を開いてくれればいいんだけどね
リドを式として迎えたよとセブに報告したらすんげー驚かれたけど。
親父にわしわしと頭を撫でられたせいか、少し表情が和らいだかな?
『おやまあ、妾の昭久とは違う紅い目の色をしておるのう』
そう言われて俯くリドに母さんも頭を撫でて
『君の家族って変だよね』
「うーわー、否定できねえ」
ケラケラ笑ってそう言ったら
『キミもその中に入ってるからね』
「うげ」
凄い馬鹿にされて鴉が怒ってるけど、どうどうと宥めて。
再びセブの居る自室に戻った。