第2章 賢者の石
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とある土曜日、式を連れて俺は塔へ向かって歩いていた。
ドラゴンと2人の気配を探りながら塔へ登って行くと複数の気配。
チャーリー達だなと思って、カラスに化けた鴉を塔の入り口で見張って貰い
俺は塔への階段を登って行き
『昭久!?』
『昭久先生!?』
『しっ、黙ってろ』
足元に忘れられてる透明マントを無言で2人に被せて
『主、フィルチが来ました』
頭の中に響く鴉の声に了解、と返して。
透明マントを被った2人を背に庇う
上がって来たフィルチは塔への侵入者が俺だと認識すると
『何だ、お前だったのか』
『何同じとこ一緒になって見回ってるんだよ』
『それもそうだな』
ふっと笑って、フィルチが塔を降り出ていったのを確認してから
2人の脳天にチョップをかませた。
『『いっったぁ』』
『透明マント忘れそうだったろこのおバカ!』
『ごめん昭久・・・でもどうして僕たちがここに居るって分かったの?』
『下でマルフォイのお坊っちゃんがミネルバに捕まりながら騒いでいたからな』
再びマントを被せて、よし綺麗に消えてるな
『おら、さっさと寮へ戻れ』
『!』
見逃してくれるのだと気付いた2人が嬉しそうに頷いて
『罰則は俺の授業の手伝いな』
『『いくらでもやる!』』
現金だなあと少し笑って、俺も塔から降りてった
さて、あとはロンか
あの手は俺がしっかり注意してなかったから噛まれたからなぁ
医務室に行ってマダムは・・・流石に寝てるか
ロンの居るベッドに近付いて、うんうん痛みで唸ってるロンを起こす
『うーん、昭久先生?』
『痛みはどうだ』
『最悪だよ・・・』
懐から1枚の札を出し、大いに腫れてるロンの手にぺたりと貼りつけた
『これは?』
『まあ見てなって』
貼った札からお湯が沸騰した様にボコボコと音を立てて
手の毒を吸収してくと共にロンの手の腫れも萎んでいき。
ロンの手が治ると共に、札の文字が消え、真っ白い紙になって落ちていった。
それを拾い上げて
『さて、痛みは?』
『凄い!もう痛くないし腫れてない』
ロンの頭をわしわし撫でて、喜ぶロンに
ハリー達と同じ罰則を伝えたら喜んで頷いた。
さてーこれくらいかな?見回りしながら鴉と歩いてたらミネルバがネビルに説教してて
やべーネビル忘れてた!ごめーん!
減点は50点だけだけど、頭を抱えた。俺ってばドジ