第2章 賢者の石
「ど、どしたの?セブルス」
「危ない橋を渡っている愚かな義弟を迎えに来たんですがな?」
「わーお、お迎え?それなら母さんみたいな美人がいいなぁ」
「やかましい!部屋へ帰るぞ!」
「いででででで!!耳は痛い、ヤメテー!!」
ちょっとは優しくしてくれないかな!?
俺仕事してたんだけどおおお?
「・・・無茶はするな」
ぱっと手を離されて、聞こえた言葉が俺を心配する言葉で。
「やーね、ダーリンを置いて逝く訳ないじゃないの」
「茶化すな!」
チッ、今日は流石に機嫌が悪いせいかノリが悪いな。
セブに着いて歩いてったら、あれ?ここ校長室。
「報告するのだろう」
「あ、うん」
何か、怒ったり心配したり優しかったり。
今日のセブおかしいよ?何か悪いモンでも食べた?
校長にさっきのやり取りを報告すると難しい顔をして。
『いつ決行するかは分からんのかのう』
『こればっかりはジジイの指示みたいだし、俺でもムリポ』
あんたが居ない時に始めたら俺が何とかするから、と言って。
『昭久には礼を言っても伝えきれんわい』
『そんな礼はいらないよ。クィレルの件、よろしくな』
『分かった・・・君は、優しい子じゃのう』
そう言って、頭を撫でられた。
優しいんじゃない、これは俺のただのエゴなんだ。
この世界でなるだけ死人を出したくないんだよ・・・