• テキストサイズ

妖狐の灯火

第2章 賢者の石


「ど、どしたの?セブルス」
「危ない橋を渡っている愚かな義弟を迎えに来たんですがな?」
「わーお、お迎え?それなら母さんみたいな美人がいいなぁ」
「やかましい!部屋へ帰るぞ!」
「いででででで!!耳は痛い、ヤメテー!!」

ちょっとは優しくしてくれないかな!?
俺仕事してたんだけどおおお?

「・・・無茶はするな」

ぱっと手を離されて、聞こえた言葉が俺を心配する言葉で。

「やーね、ダーリンを置いて逝く訳ないじゃないの」
「茶化すな!」

チッ、今日は流石に機嫌が悪いせいかノリが悪いな。
セブに着いて歩いてったら、あれ?ここ校長室。

「報告するのだろう」
「あ、うん」

何か、怒ったり心配したり優しかったり。
今日のセブおかしいよ?何か悪いモンでも食べた?

校長にさっきのやり取りを報告すると難しい顔をして。

『いつ決行するかは分からんのかのう』
『こればっかりはジジイの指示みたいだし、俺でもムリポ』

あんたが居ない時に始めたら俺が何とかするから、と言って。

『昭久には礼を言っても伝えきれんわい』
『そんな礼はいらないよ。クィレルの件、よろしくな』
『分かった・・・君は、優しい子じゃのう』

そう言って、頭を撫でられた。

優しいんじゃない、これは俺のただのエゴなんだ。
この世界でなるだけ死人を出したくないんだよ・・・
/ 185ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp